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神話解体新書 古事記 天浮橋と淤能碁呂島

原文
於是天神、諸命以、詔伊邪那岐命・伊邪那美命二柱神「修理固成是多陀用幣流之國。」賜天沼矛而言依賜也。故、二柱神、立訓立云多多志天浮橋而指下其沼矛以畫者、鹽許々袁々呂々邇此七字以音畫鳴訓鳴云那志而引上時、自其矛末垂落之鹽累積、成嶋、是淤能碁呂嶋。自淤以下四字以音。

ここに天神、諸々の命持ちて、伊邪那岐命・伊邪那美命二柱の神に「このただよえる国を修り理め固め成せ」と
詔りごちて、天沼矛を賜いて、言依さし賜いき。
かれ、二柱の神、天浮橋に立たして(立は訓読み)、その沼矛を指し下ろして画きだえば、塩許々袁々呂々邇(こおろこおろに(音読みする)画き鳴して引き上げたもう時、その矛の末より垂り落つる塩、累なり積もりて島となる。
これ淤能碁呂島なり。(音読みする)

前回、伊邪那岐・伊邪那美と指極星の話に触れた。
越では天体観測を続けていたが、まだ基礎的な法則が確立されていなかった。
どうやって季節の変化を知るか?

北極星も周極星も変遷する。
今回の伊邪那岐は、わし座アルタイル。
伊邪那美はこと座ベガを示す。
BC12000年頃の北極星はベガ。その周極星アルタイル。
天の浮橋は、白鳥座にあたる。
オリヒメとヒコボシが渡るカササギの橋である。

白鳥の翼に立ち、そこから矛を下ろす。
白鳥の尾デネブが、北斗七星の柄同様方位を示す。
月建の建は尾指す。北斗七星だけでなく、白鳥の尾もまた季節を尾指す月建になっていたのではないだろうか。

尾(矛)が海に沈む時。
塩は潮、月の満ち欠けと潮の満ち引きを記録した。
矛は突くものなので、リズムを打った。
淤能碁呂島「おのごろじま」麻(オ)の56縞
麻で5656色々な縞模様を編んでいく。

淤は堆積する意味。能はヤドカリ。
堆積する海の民の白黒石の島
越の海の民は白と黒の石を使い、麻に通して潮の周期を記録し続けていたのではなかろうか。


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