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神話解体新書 古事記 須佐之男の嘆き
故、各隨依賜之命、所知看之中、速須佐之男命、不知所命之國而、八拳須至于心前、啼伊佐知伎也。自伊下四字以音。下效此。其泣狀者、青山如枯山泣枯、河海者悉泣乾。是以惡神之音、如狹蠅皆滿、萬物之妖悉發。故、伊邪那岐大御神、詔速須佐之男命「何由以、汝不治所事依之國而、哭伊佐知流。」爾答白「僕者欲罷妣國根之堅洲國、故哭。」爾伊邪那岐大御神大忿怒詔「然者、汝不可住此國。」乃神夜良比爾夜良比賜也。自夜以下七字以音。故、其伊邪那岐大神者、坐淡海之多賀也。
速須佐之男命、命じられた国を知らず、八拳髭を心前に立ちいたりて伊佐知伎啼くなり。
その泣く様は、青山を山枯らし、泣きからし、河海は悉に泣き乾く。このため悪神の音、狭蠅、皆満ち、萬の物の妖、悉く発する。
速須佐之男は、夏の夜空。冬の黄道を知らせる役目だがそれが分からず、八拳髭を心前に立ち伊佐知伎泣く。
八拳髭は、長い髭と言われるが、八進法の縄。
伊佐知伎は、指極星補佐する知恵の技。
泣くは、7区。7に区切る。
はぁ、、、また違う計算が入ってきてしまいました。
八進法は、8を使用せず0から7までの数字を使い、数を表現する。
8進法で10は10進法の8、9進法でも8。
8の二乗は64だが8進法では100。9進法では71。
64から1を引き63、もう一度8進法に戻すと77。
9進法71から1引き70。
つまり、9進法を元に1週間という単位ができた。
何故こんなややこしいことをするのか。
萬は、蠍とよめる。蠍のもたらす妖しが悉く発動し、災いをもたらすとある。
蠍の知恵は、一引く知恵。
自然は絶えず繋がり循環している。
節目を作れば間(魔)が生じ、途絶える。
9進法は、途切れることなく続く循環する数字。
それが6進法になる事で割り切れる場所が生じた。
6の中間。
12ヶ月なら6月と12月。
ただし、旧暦では立春が新年である。
つまり2月立春と8月立秋は、大きな節目となる。
この日を境に、太陽の力は強まっていき、弱まっていくタイミング。
萬の一引く知恵により、間(魔)を解消するため
四季×6=三季×8
その単位は水星の周期から編み出された。
水星は1年に3回内合する。
3サイクル。厳密には116日周期なので348日だから1年とするには少ない。しかし、3回サイクルで循環している。
これで四季が生み出した魔は祓われる。
8進法が全てをつなぐ数字となる。
その前提には、9進法があるのだが。
10進法の中の8ではない。
9進法の中の8である。
なので、須佐之男は、10進法の伊邪那岐に捨てられた。
母が恋しいと泣くのは、9進法が恋しいのである。
いったん整理する。
9進法で表されていた世界は区切りが無かった。
区切りがないと時間の認識に不都合が生じた。
9進法を10進法にし、区切りを作ったら、節目ができた。
9進法を6進法に変換する事で解消されたと思ったが
立春と真ん中に節目が残ってしまった。
その解決方法が9進法の8を8進法に変換する事だった。
これで循環が保たれる。
6進法の24節気の魔は、6、12、18、24。
立春、立夏、立秋、立冬。
9進法中の8進法は中央に9(0)を置き、周囲に1から8(0)を置く九曜紋。これで立春も中央に移動し、魔は全て取り払われる。
一週間を使い続けることで、自然が切れることなく繋がっていく事になる。
一週間は7日を単位として生活習慣のサイクルとする暦法。 バビロニア起源とも言うが、須佐之男から始まっている。
伊邪那岐は淡海の多賀に坐すとある。
淡海は淡路とされるが、淡海は潟を指すと考えられる。
多賀は牙が多い、すなわち地震の多発地帯である。
能登半島邑知潟(おうちがた)、邑知潟断層が走る。
八岐大蛇との関係性も指摘されている。
その地鎮の為にあるのが気多大社。
祭神は大己貴命である。
気多神社には神域「入らずの森」があり神聖視され、神官も年1回、社叢内の奥宮の神事を勤めるために「目かくし」をして通行するのみといわれる。
伊邪那美を見てはいけない話と通じてはいないだろうか。
節目を隠す意味ではないだろうか。
また、羽咋気多大社には鵜祭があり、捕えた鵜の動き回る様子で吉凶を占う。
これは、鵜回=迂回に引っ掛けられていて、地震の予知に用いられたのではないかと推測している。