ギリシャ神話 ヘラクレスの冒険 クレタの牡牛と光受容体

ヘラクレスは、クレタ島の王ミーノース王を罰するためにポセイドンに送り込まれたクレタの牡牛を生け捕りにした。
この牡牛は怪物ミノタウロスの父親であり、美しいが猛々しく、極めて凶暴であった。
ヘラクレスはミーノース王に協力を求めるが拒否され、結局素手で格闘してこの牡牛をおとなしくさせ、アルゴスまで連行した

クレタ島はクリエイトな場所、つまり眼、視覚領域を指し、怪物ミノタウロスは眼の網膜(迷宮)にある錐体細胞を指す。
その父クレタの牡牛は、創造を耕すもの。

視覚情報

ポセイドンから送り込まれたのは、ポセイドンが体性神経を司るため。体性神経が感覚器を支配しているため、視覚も支配下にあるから。

人や動物は、目に入ってくる光の信号をもとに、どこに何があるのか、刻々と変化する周りの環境の多くを把握している。
そうしたたくさんの視覚情報の渦から、必要な情報を取捨選択して、脳は整合性のあるイメージを作り出している。
その取捨選択を、目から脳への神経のつなぎ目にあたる中継シナプスが担ってる事が明らかになっている。

ミーノース王は、マイナスを象徴しており、この視覚の中継シナプスの取捨選択機能を指す。

中継シナプスが協力を拒んだ。
そのためDNAヘラクレス(タンパク質合成情報)は光信号を直接細胞に運ぶ。 

動物は、光を受容し、その光情報をかたちや色を見る視覚に利用するだけでなく、生体リズムの調節など、視覚以外(非視覚)の機能にも利用している。

光は「光受容タンパク質」と呼ばれる特別な光センサータンパク質によりキャッチされ、神経の興奮などの生体の信号に変換される。

動物はさまざまな光受容タンパク質を持つことが知られている。
たとえば、ヒトは9つの光受容タンパク質の遺伝子を持っている。
そのなかで、4つは視覚の機能に、残りの5つは非視覚の機能に関わると考えられているが、具体的な機能は完全には明らかになっていない。

このヘラクレスの冒険は、視覚中枢を介さない光刺激の処理に関するもの。
アルゴスはペロポネソス半島の東北ーつまり上皮細胞の前半部にあたる場所に、光受容体機能を持っていった。

日焼けーメラニン反応は、皮膚からの光だけでなく、眼から入る光にも反応している。百眼のアルゴスは、メラニン色素を象徴。

こうして、DNAヘラクレスは、光受容体の視覚中枢以外の情報システム獲得に成功した。




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