Dimension -姫(弐)-
三人がここに来てからのジンの様子は、どれも初めて見るものだ。今まで日常的にジンの腰に備わっていた刀は、ジンが醸し出す柔らかい雰囲気によって、どこかコスプレの小道具のようでいた。ジンの体躯に対してサイズに違和感はないものの、その用途に反して、存在感は薄かった。だけど、今はその鋭利さが存在感をしっかりと放ち、本来の威厳を取り戻している。そして、速さと力強さによって、今度は今までの、誰にでも敬意を払って優しかったジンの姿が影を潜めている。ジンは刀を巧みに使いこなし、圧倒的な強さで