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NHK「市原悦子さん ありがとうスペシャル」を観て

確定申告の作業をしながら、
先週末のNHK「おやすみ日本 眠いいね!」の録画を観る。
(ゲストは宇崎竜童、柄本時生。
宮藤官九郎、又吉直樹のホストを含め、全員男性だったこともあって、
雰囲気もよく、割とこの回、神回だった気が。
宇崎竜童の選ぶ「眠いいエンディングテーマ」4曲がすべていい曲だった)

番組も亡くなった市原悦子特集のようなものだったが、
「眠いいね!」の後に引き続き
「市原悦子さん ありがとうスペシャル」と題した
「眠いいね!」放映の「日本眠いい昔ばなし」の特集が流れた。

市原悦子の昔ばなしのすごいところは、
第一声のエネルギーと発声の力強さに注目が集まるが
実は語尾なのではないかと。

語尾がゆらゆら揺れる。

余韻を持たせて
語尾が上がるのか下がるのか、はたまたそのままなのか、
聞いていると結構ハラハラさせられる。

村に住むでくのぼうの男の家に、訳ありの若い女が来た時の
女の声などに象徴されるが、
語尾が揺らめいて、男に媚びているのか
それとも不安なのか、うれしいのか、
計算でやっているとは思えないところが多々ある。

語尾が揺らめきながら上がったりするだけで、
視聴者はこの女はうれしいのだなと感じて、
安心して観ていると、途中でものすごく裏切られたりする。

先の展開が読めるようで読めない語り口。

作業をしながら、声だけを集中して聞いていると、
改めてすごい女優さんだったと感じる。

市原さんの身の回りを世話していた家政婦さん、
姪っ子さん、友だちのライターさん、マネージャーさんが、
亡くなったことを悲しがる風でもなく、近所に出かけた友だちの話をするように
市原さんのことを楽しそうに話しているのが印象的だった。

#市原悦子 #おやすみ日本 #日本眠いい昔ばなし  

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