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なぜパートナーの愚痴を言い続けるのがダサいのか

先日情報番組で、夫の愚痴を言うための主婦の裏アカが紹介されていた。
日々のイラっとした気持ちをSNSで発散することで、ガス抜きになる気持ちはすごくよくわかるが、何だか私は微妙な気持ちになってしまった。一言でいうと「だせー」と思ったのである。
飲みに行って「ちょっときいてよー」と友人に愚痴るくらいは私だってするし、話のネタとしてアリだと思う。(あくまでもライトならね)
だが、日々重ための愚痴…というかもはや悪口を言い続けることには疑問を感じまくる。
今日はこれについて書いていこうと思う。

夫をわりとベタ褒めしている

私も専用のアカウントはもっていないが、たまに腹が立った出来事などを気持ちの赴くままにテキストにして、発信することもある。

だが、基本的に夫のことを書くときは9割くらいがポジティブな内容である。実名で繋がるFacebookでも、web上で繋がったママ同士のInstagramアカウントでも同様に。

勿論書いていることは全て事実だし脚色もしていないが、外国人である彼が、日本で私の友人たちに好意的に受け止められて、少しでも暮らしやすいようにという意味を込めて意識的に発信しているフシはある。(私、割といい妻でしょ?)

ゆえに、私のSNSでの友人は私たちのことを「仲のいい夫婦」そして彼のことを「めちゃくちゃ良くできた旦那さん」と思っていることだろう。それは総じて事実である。
だけれども、もちろん周りに見えていないトラブルや苦労は人並みにはあるものなのだ。

本当に夫は完璧人間なのか?私はダメ妻なのか

私が夫の素晴らしさを際立たせるために、自らのことを「何もしないダメ妻」として自虐するブランディングをきかせてしまったこともあり、私は「仕事は頑張るけど家のことは何もしていない」と思っている友人も少なくないだろう。

自分でブランディングしといてなんだが、名誉回復のために私だって頑張ってるのよ。という主張をしておきたいと思う。そしてそれは、夫が完璧ではないということの証明でもある。

まず、私の夫は「日常生活」に異常に強い。目の前のタスク処理については私以上に得意で、料理、片付け、掃除、洗濯、ゴミ捨てなどの主たる家事はもちろん、子供の保育園用オムツの名前書き、シンクのゴミネットの取り替え…など、いわゆる名もなき家事も自ら率先してやってくれる。

育児についても同様で、保育園への送迎、連絡ノートの記入は毎日。休みの日には必ず子供を外に連れて行って遊んでくれる(私はリビングで寝ている)し、授乳以外のことは全て一緒に取り組んできた。

だが一方で、中長期的にスケジュールを組んで実行していくものや、事務仕事、何かを管理して運用する類のものは、とかく苦手である。

だから、結婚してから今まで旅行の手配、役所の書類、引っ越しの準備、毎月の生活費の計算、朝の準備の指示、保育園入園の手配などなど全てにおいて私が引き受けてやってきた。

計画性のなさは人生においても同様で、若いときからeasy goingすぎて何のキャリアプランも描いてこなかったため、ここに来て苦労している。経済的には、結婚すると夫の苦労は、イコール妻の苦労である。

我が家では私が世帯主だし、生活費は全て折半。毎月光熱費から家賃からネット代まで、綺麗に私が計算して請求している(これも私のタスク)
育休中の収入がない今でさえ(手当金はもらえるけど)夫に養ってもらってはいない。

私は地元に中古マンションを購入してローンを払い続けているのだが、それも勿論将来的には夫婦の財産にするつもりである。資金は全て私が負担している。

夫にはもちろん出来る限り収入を増やしてほしいし、その努力はしてもらいたいが、努力した結果実らなかった場合はしょうがないよねとシンプルに考えている。だってそんな彼とわかっていて結婚したんだもの。

結果が出てなくても死ぬ気で努力している姿勢が見えるならばまだ怒りも治るだろう。だが、彼は暇さえあればゲームゲームゲーム!
「よし頑張るぞ!」と意気込んだ2週間後にはもうトライするのを辞めてしまっている。

目標に向かってゴリゴリタイプの私から見ると、いい加減にしろよと腹が立つときもあるのだが「大丈夫、絶対できるよ!」と励まし続けている。
彼は楽天家タイプなので、基本的には褒めるアプローチで「才能あるよ!信じてるよ!」と普段は激励し、1年に1回くらいピシッと少しだけ厳しくいうように心がけている。

夫を選んだのは私

長々と書くと愚痴みたいになりそうなので、なるべくさっぱりと書いたつもりだが、私の苦労を聞いてくれる人がいるならば、もっともっといくらでも語れるネタはある。

でも私は彼と結婚したことを微塵も後悔していない。むしろ、彼との結婚は人生最良の選択だったと胸を張って言える。「あの時の自分good job」である。

私は自分の選択に責任を持たない人間が好きではない。例えば冒頭にあった夫の悪口。たまにのガス抜きはいいとして、連日連日夫への愚痴をSNSに上げ続けている人にはシンプルにこんな疑問が浮かんでくる。

「え?彼を選んで結婚するって決めたのは、あなたじゃないの?」

もちろん立場が逆でも同じである。うちの妻は何もしないとか、料理が下手だとか、魅力がない…とかそんなことを言ってる人は私からすれば、自分の人を見る力、つまり判断力のなさを吐露しているようで非常に残念に見える。

政略結婚ならば理解できるが、普通はその人を選んだのも、結婚する決断を下したのも自分なのである。

もちろん人間だからミスはする。その決断が間違っていたということもあるだろう。ならば即離婚すればいいだけの話である。

結婚生活をだらだらと続けておいて「でも収入がないから」「子供がいるから」「離婚理由にならないから」離婚できないなどというのはただの言い訳ではないだろうか。

収入を相手に頼っていたのも自分。嫌ならどんな仕事でも選ばずに死ぬ気で働き始めればいいのだ。子供を作ったのも自分。自分が引き取りたいならシングルになってもその覚悟を持って生きていけばいい。
離婚してくれないのであれば、私だったら浮気して既成事実をつくってでも離婚する。慰謝料だって払う覚悟で。

大人の行動には責任が伴う

覚悟もないのに悪口だけを言い続けるのは、はっきり言ってカッコ悪い。
仕事も同じで、会社の悪口、上司の悪口を毎日言うくらいならサッサと辞めて転職すればいいのである。その会社を選んだのは他でもない自分なのだから。
大人の選択、行動には責任がセットだ。

ものすごくドライに聞こえるかもしれないが、だから仕事について「周りの人が嫌で…」「仕事がきつくて…」という相談を受けても「じゃあやめれば?」としか思えない。
もちろん辞めたら給与が下がるとか、条件が悪くなるとか色んな理由はあるだろう。
でもそれが自分の市場価値なのだ。それは社会のせいでも誰のせいでもない。

自分の価値を正しく理解して、その中で最大限の努力をすべきでは?としかやはり思えないのである。

結婚においても、自分が理想とするパーフェクトな人との結婚は無理だと思うかもしれない。でも、はっきり言ってそうなのだとしたら、自分の客観的な価値がそれまでだということだ。
外見も内面も条件も含めたトータルスコアとして。

つまり極論「夫本当にイケてないわ。男として最悪だ」みたいなことを愚痴っているのは、そのままそっくり社会から見る自分の評価ともいえる。
自分の今のレベルに見合う男性が、彼のレベルの人間性だということだろう。(もちろん相性はあるとしてもね)

だから、理想を追い求めるならば、それに見合うように自分の価値をあげるしかないのである。

爆弾発言から始まった結婚

我が家の場合、結婚すると決めた瞬間に彼が「今の仕事を辞めて芸能の仕事で食べていくわ」と言い出した。もはや30歳を超えてのその判断は中々にパンチがきいている。

結婚を意識している30歳の彼が、「俺やっぱりミュージシャンになるわ!夢は武道館!会社辞めてくる!」と言ったら大体の女子は頭沸いてんの?と思うと思う。

もちろん私も不安はあったのだが、その時は何にも考えずに「いいんじゃない!やってみたら?最悪収入なかったら私が養うし!」と言っていた。
実際中々にタフな業界で、彼は苦労し続けているし、ゆえに私も苦労しているのだが、あの選択をやはり全く後悔はしていない。

人生は一度きりなのである。
あの時やっぱりチャレンジしていれば…とずっと彼が思いながら生きていく方が私には辛い。

あの時私は覚悟を決めたのだ。

私のブログなので、好き勝手書いているが、もちろん夫が私に対して思っていることもあるだろう。
はっきり言って私は主婦としては欠陥ばかりである。

だけど、そんな私を選んだのも彼。
その責任は取ってもらう(笑)もちろん、2人が少しずつわかり合いながら、改善しあっていくのを前提に。

※雑記
そう言えば今朝長男に「朝ごはん何食べたい?パン?オートミール?昨日の残りのカレー?」と夫が聞くと、「カレー!」と答えたので用意すると、突然「カレー食べない!パンがいい!」とワガママを言って暴れ出した。
夫が「じゃあ朝ごはん食べなくていいよ」と突き放し、長男はギャン泣き。
ずっと「パン食べたいー」と叫び続けたが、私も夫も頑なに甘えさせなかった。
「さっきパパがきいたときに、自分で決めたよね?パパやママがこれにしなさいって言ったんじゃないよね?自分で選んだのならちゃんと食べなさい」そう冷静に諭し続け、結局長男は夫に謝って、カレーをペロリと食べた。
何故にあんなに抵抗したのかというくらい「美味しい」と言いながら。
まだ2歳、こんなふうにイヤイヤでワガママをいう日も多いが、彼が自分の選択に責任を持つ人間になるように、私と夫は根気強く取り組む覚悟である。

本代に使わせていただきます!!感謝!