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「価値観の違い」が悲しくて、私はメディアに別れを告げた

LINEニュース(公式アカからの配信)は私の大事な情報源である。

新聞は取っていないし、テレビは子ども用のyoutubeを流し続けるモニターとしてしか機能していない我が家。
よって私の情報収集源は、多くのワーママがそうであるように通勤時のスマホ一択だ。

とは言え、Smart Newsのようなメディアは「さぁ情報を取りに行くぞ!」と意気込まなければ開くことができず、こちらの事情も鑑みず、有無を言わさず決まった時刻に送りつけてくる(いや、登録してるからだけど)LINEニュースが何だかんだ私は1番気に入っている。

機械が好みを学習し、適切なコンテンツを提示してくれる世の中において「うるせぇ、お前らコレが好きなんだろ?つべこべ言わずに読んどけよ!」と全く同じ記事を、ファンに同一に送りつけるこの俺様気質。

悪くない。キュンとする。

一方で豪快なように見えて、10文字にも満たないような見出しのテキストをちまちまと工夫して、こちらの気を引こうと頑張ってる姿も中々に萌える。
ドSのくせに、結果開いてもらえないのは寂しいんでしょ?そういうところあるんだから。キュン。

はいはい、しょうがないから読んであげる。
と、長年連れ添った本命の彼女面で、私は今日も彼らから届けられるコンテンツのリンクをポチポチと押す。

主婦雑誌との別れ

そんな中、私が最近見切りをつけて別れを告げようかと悩んでいるアカウントがある。

レシピや買い物、育児情報などを発信する有名主婦雑誌である。
「37歳主婦」の私はターゲットど真ん中。

お得情報や100均なんかも大好きなので、配信されるコンテンツは「おっ、気になる」と目を引く物が多く、今までは気持ちよくそれに釣られてきた。

が、しかし。
最近私はこのアカウントからのメッセージを開くと、ちょっと鬱になる

圧倒的ネガティブ情報で、私の気を引こうとしてくるからだ。
ああ、こうなってしまったら私たちの関係も終わりよ。
自然消滅へのカウントダウンが始まる。

ちょっとくらいのヤキモチなら可愛かったのに、「ねぇ今何してるの?」「何で電話でないの?」と日増しに束縛が増してきた時のウンザリ感にそれはよく似ている。

圧倒的ネガティブ情報とは何か。
例えばこれがメインの記事の見出しコピーである。

「NG!トイレ◯◯置いちゃダメ!無意識にやっていたらアウト!ダメージしかない」

「財布に絶対入れるべき"アレ"節約しても一生懸命働いてもお金が貯まらない理由」

「朝◯◯しない人は不運呼ぶ!」

お分かりいただけるだろうか。
他にも「汚い家には絶対ある…!」「残念な家は◯◯だしっぱなし」などなど。

これらが全てメインの記事タイトルとして流れてくるので、開くたびに「ああ、またか」とうんざりしてしまうのだ。

一方で、え?何なに?気になる!と思ってしまうのも事実。
人はネガティブな情報に自然と引き寄せられるからだ。
私も最初はまんまと釣られ記事を開いては「まぁ大した内容じゃなかったな」とがっかり体験を繰り返した。
タイトルの強さは諸刃の剣で、そのインパクトが強ければ強いほど、内容との乖離があった場合、読者は落胆する。そして落胆をし続けると、いつか愛着まで失う。

一方で記事メディアの運営経験がある私は、運営がこの形式を取っている理由もよーくわかる。

数字が全てのweb媒体において、クリック率やPV数はどんな手を使ってでも獲得したくなるのだろう。
(それがいきすぎて破滅したのが、ご存知DeNAのWelq事件だった)

絶妙なネガタイトルで、ファン(読者)の「えっ私ヤバいんじゃ」「もしかしてこのままじゃ大変なことになる?」という不安感を煽ってみたら、数字がよかったので「よしタイトルはこの方向性で!」と決まったのだろう。

ああ、残念だ。
ちょっと昭和なところはあるけど、芯のある奴だと思っていたのに。
小手先のテクニックだけで私の気を引こうとし始めたらもう終わりよ。
もう大事にしている価値観が違うのね。
今までありがとう。これからは新しい女と頑張って。

40代オバさんシリーズに「うっせぇわ」

別れた後にしつこいのだが件のLINEニュース配信で1番私がウンザリしたのは通称「40代オバさんシリーズ」(私命名)である。

例えばこんなタイトル。
「40代が◯◯着るのは絶対NG!若い頃はOKでも今は"痛いオバサン"に見える服とは」

「40代が着てはいけないNG服。これはオバ見え!誰でも一度はやっていそうな…」

「40代女性が◯◯しないとイタイ!知らず知らずのうちにやってしまってるアレ」

「40代がおばさんに見える髪型。1つでも当てはまったら5歳老けて見えてる可能性が」

いや…うまい、うまいよ。
とんだタイトル職人だよ。
どれもアラフォーで、自分の体型や見た目にコンプレックスが増してきたお年頃の自分にグサグサ刺さる。

思わず開いて自分が大丈夫かを確認したくなるし、オバ見えしない秘訣もめちゃくちゃ知りたい。

でも、こうやって釣られ続けた結果私に残ったのは「よーし!私もおばさんにならないように頑張るぞっ★」という気概ではなく「いや、ほっとけよ。誰に何と思われようが着たいもん着るわ」という開き直りまくった気持ちだった。(「うっせぇわ」のBGMでお送りします)

価値観が古いメディアの末路

私はもはや、人を性別や年齢で定義する時代は終わったと思っている。
女だから女性らしくあれとか。50代だから気品を持てとか。ママだから慎ましくあれとか。

はっきり言って、今の時代にまだそんなこと言う?
と嫌悪感しかない。

ましてや未来を提示しなければいけないメディアが、それを地でやり続ける悲しさは計り知れない。確かに「今」の数字は取れるのだろうが、それは長い目で見た時に本当に彼らのためになるのだろうか。

別に特段このメディアに恨みはない。(むしろ雑誌は引き続きdマガジンで読み続けている)
数々の時代を作ってきた雑誌が休刊していく中で、生き残っていくのは大変だと思う。
メディア専門家でも何でもないので、今後私が思う「価値観古いかも」メディアがどういう末路を迎えるか、私には断言できる能力はない。

だけど、今日こうして1人のファンを失ったことは事実である。

終わりに(ほっとけよ宣言)

そう言えば。
先日保育園で同じクラスのママに「ビビットな家族ですね!」と驚かれた。

夫が髪の毛をピンクに染めていた時期で、その日私も目の覚めるような真っ赤なコートを着ていたからだ。
息子たちは蛍光グリーンとショッキングピンクの長靴を履いていた。

夏場、毎日ショートパンツでお迎えに行っていると言った時もママ友に驚かれたが、私はこのスタイルを崩さない。

別に奇抜でありたいわけじゃない。
若作りしたいわけでもない。
年齢によって似合う物が変わってきてることも知っている。
実際太って20代の時の服なんて物理的に入らない。
TPOを守らねばならぬ状況もある。

でも、それらはすべて私が自分で決めることだ。

オシャレな人を参考にしたくて雑誌も読むし、「ねぇこの服太って見える?大丈夫?」と本音を語ってくれる友人たちにはアドバイスも求める。

でも「あいつアラフォーの癖にショートパンツかよww」とか後ろ指を刺される覚えは一切ない。
ほっとけよ。
自分のことは自分が1番わかっとるわい。

ということで、ほっとけよ宣言も無事に完了したし、大好きなメディアたちとLINEニュースの今後の発展を陰ながら祈りつつ締めようと思う。おしまい。

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