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札幌で阿蘇に会う ー札幌日記1ー

早朝の新潟空港からのフライトで新千歳空港に到着。
電車で札幌まで行き、HOKKAIDO PHOTO FESTA会場の「モエレ沼公園」ガラスのピラミッドに向かう。車で送ってくれたのはスタッフであり、写真家の友人。彼女はずっと札幌をベースに写真家活動をしていて、出会ったのは3年前のこの写真祭でのこと。

モエレ沼公園に近づくと車窓から山のようなものが見えてきた。「あれ?どこかで見たような山だな…」と思いながらPHOTO FESTA会場となる公園内の施設「ガラスのピラミッド」に着く。

そして夜9時まで怒涛の展示設営を終えた。

展示の設営
設営完了

モエレ沼公園は広さ約188ha(東京ドーム40個分)、外周3.75kmある大きな公園。もともとゴミの埋め立て場で約270万トンのゴミが公園の下に埋まっている。私自身初めて行く場所だ。
翌日に改めて園内を歩いてみる。敷地は芝生で覆われ、北海道らしくカラマツの林などがあり調和の取れた気持ちのいい場所だ。札幌市民だったら休日にのんびりと過ごすのは最高だろうなと思いながら歩く。

中でもやはり目立つのは、車窓からも見えた山だ。これは「モエレ山」と名のついた標高62メートルの山で、山頂からは公園全体や札幌市街も見渡せる。形がパキッとした富士山型で、公園内にはもうひとつ「プレイマウンテン」という山があるが、こちらは少し形が違う。

モエレ山

この山を眺めていてようやく思い出した。
「ああ、これ阿蘇の米塚と同じだ」
熊本県の阿蘇に何度も通っていた時期があったが、その時に阿蘇山の麓にある噴火で形成された「米塚」を何度も見た。モエレ山は米塚にそっくりだった。(米塚の写真は検索してみてください)

モエレ山からの眺め

モエレ沼公園は彫刻家のイサム・ノグチが設計した公園。「地球を彫刻」した人だ。モエレ沼が気になり、なぜ彼がこれを作ったのかガラスのピラミッドのスタッフさんに尋ねてみると、「札幌には山がないから、山を作ろうと思った」とイサム・ノグチは理由を語ったという。単純すぎる理由で逆に面白かった。山自体も建築残土を使って作られたそうだ。

モエレ山を登る道

モエレ山からの景色を堪能し、山を降りて展示会場に戻ろうとしているとひと組の男女が自撮りをしていたので、声をかけて写真を撮ってあげる。少し話を聞いてみると、男性は東京から、女性は大阪から旅行で札幌に来たというが、女性の出身地は熊本県だという。展示に誘うと、喜んで見に行ってくれた。

素敵なふたりだったので、つい写真を撮らせてもらった。モエレ山をバックに

HOKKAIDO PHOTO FESTAは3人の招待作家の展示があり、そのひとりは熊本は天草で制作をしている作家さんだ。その女性と熊本話で盛り上がる。札幌で何があるか色々想像していたけど、まさか熊本がここまで出てくるとは予想していなかった。

阿蘇の米塚にも出会えるモエレ沼公園での展示は10月30日まで。
https://www.hokkaidophotofesta.com

HOKKAIDO PHOTO FESTA 会場のガラスのピラミッド

(了)



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