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東大入学式での祝辞であれこれ考える

※写真は昨日、沢で見かけたキクザキイチゲ(だと思う)。
 本文には関係ありません

映画監督の川瀨直美さんによる、東大入学式での祝辞が話題になっているようですね。
ロシアを擁護したと炎上しているとかなんとか。
いつも言葉尻だけで批判して炎上させる放火魔のような人がいますよねぇ。
全文を読めば全くロシアを擁護する内容じゃないことは明らかなのに。

良いスピーチですよね。ボクは感動しました。
上野千鶴子さんの時も思いましたが、東大は入学式の祝辞の人選が良いね。
そもそも、正義とか悪で判断するのは無意味なんですよね。
誰かにとっての「正義」であって、絶対的な正義はないわけだから。
それはもう、みんな知っていると思うんだけどなぁ。

そう考えると不思議なのが子供番組。
わかりやすい正義と悪に別れている場合が多い。
世界征服を狙う悪の組織と、それを阻止するために戦う正義のヒーロー。
子供の頃は、悪の親玉がなぜ世界征服を狙っているのかなんて考えもしなかった。
さらに、組織ってくらいだから、そこで「働く構成員」がいるわけですよね。
仮面ライダーならショッカーとか。
彼らは普段、どんな会話を交わしているんでしょね。

「おう、新人か?」
「あ、はい、よろしくお願いします」
「なんでショッカーになったの?」
「え、まぁ、やっぱ金ですかね。給料良いじゃないですか。うち、母子家庭で、下に弟と妹がいるんで、学費を稼いでやりたいなって」
「なんだ、偉いなぁ」
「先輩は?」
「ん?俺か?俺はまぁ、なんとなくって言うか、な」
「なんとなく就職するところじゃないですよね?」
「まぁな。俺は小さい頃に親に捨てられて、親戚をたらい回しにされてな。どこに行っても邪魔者扱いでさ、社会に出ても爪弾きっていうかさ。それならヤクザにでもなってやろうかと思ったんだけど、あれはあれで厳しい世界じゃん?そんな時に、ショッカーの募集をみたんだよね」
「へぇ、苦労したんスね」
「お、仮面ライダーが来やがった。行くぞ!」
「はい!」
「そっち行くな!爆発するぞ!」
先に走っていった4人のショッカーが爆風に飛ばされる。
「ありがとうございます!危ないところでした!」
「お前は俺の後ろにいろ。とにかくこの戦いを逃げ切るぞ」
「逃げ切るんですか?」
「当たり前だ!お前が生き延びないでどうする?!」
その時、新人に向かって仮面ライダーが「ライダーキーック」と言いながら飛んでくる。
「危ない!」
新人を突き飛ばして身代わりになった先輩に直撃。
「先輩!」
「俺はいい、お前は弟と妹を大学まで行かせてやれ。そして良い世の中になるように頑張ってくれと伝えてくれ・・・」
「センパーイ!!」

とかなんとか。
急に仮面ライダーが悪者のような気がしてきた(笑)
今の報道を見て、ロシアが絶対的な悪と思っている人は素直に育った人かもなぁ。
あとはワイドショーの見過ぎで延髄でしか反応できなくなったか。

そういえば先日、やくみつるがラジオで「戦争犯罪って言葉に違和感がある」というようなことを言っていた。
これはボクもそう思ってました。
どこまでの攻撃ならオッケーで、どこからが犯罪なのか。
戦争はすでに犯罪じゃないのか。

ブッシュ政権の頃、アメリカがイラクを攻撃した。
「大量破壊兵器を持っている」ということで、なんども視察させろと言ったのに応じないなら攻撃だ〜という感じで。
しかし大量破壊兵器は見つからなかった。
これ、罪じゃないのか?アメリカは裁かれなくて良いの?って今でも疑問に思ってる。
あの時、「美女と野獣」というディズニー映画に似てるなぁと思った。
城に住んでいる野獣が村を襲うかもしれない、それならみんなで倒しに行こうと、村人たちが武器を持って城に詰め寄る。
これ、アメリカですよね。
まぁ、「美女と野獣」の方は村人たちが負けましたけどね。

こうやって考えていくと、いろいろ整合性が取れないことがありますよね〜。
少なくとも、日本が西側諸国に属している以上、ロシアを悪とすることが正義なんでしょうね。
別にロシアが正しいと言っているわけじゃありません、当たり前だけど。
どちらにも正義があって、その結果、たくさんの人が死んでいる。ただそれが事実。
そういう考え方を変えていかないと、人類は次の場所に行けないんだろうな。

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