落合、先崎両氏対談を南河内郡で聴きながら、纏めてみた。
20241212 仏陀、落合氏、先崎氏のアイデンティティーを巡った議論。 明治期の日本や、近代に入ってからのイスラム教(国)に取って、西欧の価値判断の流入は、本来の自分たちの考え方とは違い、それぞれの国に混乱をもたらした。 現在、我々の社会は、本来の自分たちの生き方に立ち戻ろうとしているのではないか。ただ、極端な反動的な立ち返りをするべきなか? 西欧的な アイデンティティーのあり方と違う考え方はそれぞれの国・文化圏・宗教圏にあった、と思います。日本の融通無碍さは、AIが引き起こす速度の速い技術変化と適当に付き合っている間に、超越するかも知れません。今日の日本的状況において、西欧的な意味でのアイデンティティーは意味を持つのでしょうか。 仏陀も、人間のあるべき状況の中における、自分のあり方について、述べている様に思います。
仏陀
他人の言動は、ただの刺激に過ぎない。
(相手の)内面を知るには時間をかける。
長い関係であっても、感謝しながら縁を手放しても良い。
自愛も重要。
自分の卑下は自分の可能性を奪う。
【落合陽一】“何者でもない”のに『きみとは何かを問われる』現代への違和感
(聴き取りした要点)
落合 技術が急速に発達する状況の中において、(日本人は)思想がないと言うことで逆に思想的に強くなっているのではないか。
先崎 黄禍論に反対した明治人(例えば鴎外)。 (今の日本人は)経済大国として成長すればする程、国際人ではなくなっているのではないか。
落合 失ったものを取り戻す。技術が早く変化して行くほど、アドバンテージ かも知れない。人間とAIの共存はうまく行くかも知れない。産業について考える時、変わって行くものについて考えなくてはならない。鉄腕アトム、ガンダム、ドラえもんなどとの共存(している日本人)。
先崎 融通無碍さ。
落合 一神教ではきついのかな。
先崎 日本の無思想性。(変化を)受け入れてしまう。幕末まで日本人が培って来た生のリズムと呼吸。近代化によってリズムが崩れる。夏目漱石はその乱された部分を描くことが出来た。
落合 古い日本から明治に移ったが、結局、 (明治時代に得たものは)瓦解つつあるのではないか。里山コミュニティーの中で自己を感じられるか?新しく身に付けた価値観は、大人になるにつれて、だんだんに取れて行くのではないか。(今の日本で、)個人主義が成立しているとは思えない。 (日本人は)技術的変化に対して強い。
仙崎 明治時代に破壊されたもの。イスラム圏も、西欧化を取り入れるか、取り入れないか、でごちゃついた。それに対する反動が(強い、原理的?)イスラム主義であったり、世俗主義であったりした。極端に走ると原理的になるのではないか?鈴木大拙の禅の思想が広く欧米で受け入れられた時代がある。座禅。慎重に元に戻らないといけない。落ち着いた足腰を紡ぐ。ドイツ・ロマン主義の時代。カール・シュミット。ヒトラーの参謀、後に離反。中世の古き良きイメージに対し、カール・シュミットはカトリック主義を唱えた。創造的回復は危ない。緻密に言葉として腑分けする必要があるのではないか。
落合 柳田は自然もまた新調している、と言った。
先崎 (現代社会では、自分が)完成していないにもかかわらず、自分探しをさせられている。語りと言うものには、型はあるが、融通無碍さの中にある語りの面白さ。場の空気を乗り越える。
落合 アイデンティティーを確立しなければいけないのか?アイデンティティーがなくても生きていけるか?
https://youtu.be/4556XWs_6fs
Bemerkerungen: カール・シュミット(ドイツ語: Carl Schmitt, 1888年7月11日 - 1985年4月7日[1])は、ドイツの思想家、法学者、政治学者、哲学者である。法哲学や政治哲学の分野に大きな功績を残している。また、ナチスが政権を獲得した1933年からナチスに協力し、ナチスの法学理論を支えることになる。しかし、ナチス政権成立前に、著書『合法性と正統性』において、共産主義者と国家社会主義者を内部の敵として批判したことや、ユダヤ人のフーゴー・プロイスを称賛したことが原因で、1936年に失脚する。第二次世界大戦後に逮捕され、ニュルンベルク裁判で尋問を受けたが、不起訴となる。 Wikiより引用