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カヌレと言う外来語の意味の変化。
最近の日本では華美に創作されたカヌレが多い、中には抹茶カヌレすらある。しかし、ボルドー発祥の元祖カヌレ(Cannelé de Bordeaux)は、自分の経験からは、地味な味を楽しむもの、と思っていました。1990年代の日本で第一次カヌレ・ブームがあり、その当時は、原型の Cannelé de Bordeaux により近かったのでは、と思います。最も、16世紀のボルドー修道院で生まれたと言われるカヌレの味は分かりかねますが。ボルドーでは伝統的なカヌレの味を保存する動きもあるそうです。
2020年代、日本では、第二次カヌレ・ブームが起きた、とされています。
土台は簡素(シンプル)で、揺るぎ難い形(フォルム)を保ちながら、今の日本では、創作菓子の代名詞の感があり、最早、原型に近い味のカヌレを見つける事は難しい、とすら思います。
外来語が、換骨奪胎、おおよその雰囲気は留めていても、中身が激しく変化しているカヌレをカヌレの歴史を知らない、知ろうとしない、姿勢が続くと、「カヌレとは誰の事かとカヌレ言い」と言う事態いになる、と思いますが、これは、日本人が好んで受容したものは、どう言う形に変化しても良いじゃない、と言う日本人の気儘さによるものだろうか、と思った次第です。
カヌレと言う創作菓子のジャンルは残るのかも知れません。