
[美術館巡り]カナレットとヴェネツィアの輝き@京都文化博物館
一言でいうと、ヴェネツィアまた行きたいぃ…!となる展覧会に。
場所は京都文化博物館。
ヴァイオレット・エヴァーガーデンのC.H郵便社のモデルで元々は日本銀行の京都支店だったらしい。

写真を撮っていいゾーンと撮っちゃダメなゾーンが混在してたのであまり撮れていないのだけど印象に残ったもののメモ。
Chapter1 カナレット以前のヴェネツィア
まずヴェネツィアの鳥瞰図から展覧会はスタート。運河にかかるのがリアルト橋だけのヴェネツィアの原型が。
ここで印象的だったのは、ティエポロの「アントニウスとクレオパトラの出会い」。古代ローマの名シーン。
Chapter2 カナレットのヴェドゥータ
ヴェドゥータ(Veduta)とは、都市の景観をきわめて精密かつ大規模に描いた絵画または印刷物。
ここからカナレットの作品群が。
海に空に建物にゴンドラに人に…。海と空の大きさと小さな人の描写がとても好み。



カナレットは10年ほどロンドンにも居たとのことでロンドンも描かれる。ここでも川と橋と船と建物、そしてそこに描かれる人々。もちろん水辺以外の作品もたくさんあるのだけど個人的に気に入るのは水辺の作品…。
Chapter3 カナレットの版画と素描
当時から素描もコレクターの対象だったとかそれを見越しての素描だったとかカタログ代わりだったとか。素描と版画の微妙な配置の差異だったりで創作の過程が辿れる。
素描と言ってもラフ画という感じではなくてすでに緻密な描写が。
Chapter4 同時代の画家たち、後継者たち―カナレットに連なる系譜の展開
ヴェドゥータ(景観画)とカプリッチョ(綺想画)。
カプリッチョ(capriccio、複数形:capricci)とは、実在の建物、古代遺跡、それに架空の遺跡をまぜこぜにした風景画のこと。
カプリッチョって日本人好みの発想な気がする…。やはりイタリアは日本と似ている…?などと思ったり。
カナレットがロンドンに10年間居たことで、その間にイタリアでグアルディら同世代の画家たちが活躍していたり、逆に英国の画家たちがカナレットの影響を受けたり。


Chapter5 カナレットの遺産
カナレット以降の画家によるヴェネツィア。印象派につながっていく流れが見て取れる、気がする。特にモネのパラッツォ・ダーリオ、ヴェネツィアが象徴的。
明るい陽の光のさすヴェネツィアの展示が多い中、ここの展示にあった夜のサンマルコ大聖堂の作品が目に止まった。あと暗い路地のような水路の描写も。
最後に
などと章立てに沿ってそれらしいコメントしてみたものの最終的にはヴェネツィアまた行きたぃ…!と悶えることになるのであった。
いや本当に行きたい。ずっとヴォパレットにのってぐるぐるしながら空と海と建物を眺めていたい。
そんな勢いで図録も購入。
ポスカはカナレット、ではなくウジェーヌ・ブーダンのカナル・グランデ、ヴェネツィア。印象派なヴェネツィアもまた良き。


今回メモった内容は音声ガイドで語られてた内容も多い。のだけど、音声ガイドのナレーターは浪川大輔さん。とても浪川大輔なガイドでとても良かった…。
おまけ:展覧会の後はイノダコーヒー
展覧会の後、京都文化博物館の会場にもカフェがあってコラボメニューもあるっぽかったのだけど、今回はすぐ近くにリニューアルオープンしたイノダコーヒー三条店に。

せっかくなので三条店限定の三条ブレンドとコーヒーショートケーキを、と思ったらショートケーキの方は売り切れということでやっぱり三条店限定のオーバルシューパフェを。


あわよくばゆっくり図録を開いて…と思ったけどカウンターはちと大きいものを開きにくかったので諦めてヴェネツィアの余韻に浸りながらゆっくり。
珈琲もデザートも美味しかった。またモーニング食べに来よう。