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【エッセイ】MSVワークのバランス 〜一年の振り返り
12月30日、はやいもので今年も残すところ後2日となった。
朝の余白の時間で一年の仕事の振り返りを少ししようかな──。
MSVワークへのシフト
数年前に環境系の仕事を始めた頃、いままではビジネス系のセミナーしか経験のなかった僕は、環境系、社会課題解決・社会貢献系のセミナーで話される内容がどれもこれも新鮮だった。
その中でも記憶に残るキーワードが「MSVワーク」という考え方だ。
MSVのそれぞれは、M(メインワーク)、S(ソーシャルワーク)、V(ボランティアワーク)の略で、その3つの”仕事”のバランスをライフキャリアとして考えていくことが大切だということ。
若い頃、20〜30代はどうしてもメインワークに時間を割く必要があるのでソーシャルワークとボランティアワークができない。
40〜50代になるとマネージャーや部下を持つことも多くなったりして、メインワークの時間を効率化できると、ソーシャルワークやボランディアワークに充てる時間の余裕もできてくる。
60〜70代、このあたりからは定年退職もあったりするだろうし、人それぞれ第二の人生を考えざるを得ない年代。個人的に思うことは、この辺りになるとソーシャルワークをメインにしてボランティアワークで汗をかくのが理想的な気がしている。
今年一年の仕事の変化
先日、氏神さまのもちつき大会に少しお手伝いで参加してみた。
町会長になってもうすぐ二年がたつ。うちの町会ではいままで氏子総代会などもあまり参加していなかったようだったので、僕の代から積極的に参加するようにしている。
近隣の町会の氏子総代の方々とお揃いの法被をはおって、大きな杵でぺったんぺったん──
「よいしょ!よいしょ!は〜い、あと100回!」
大きな臼が3つ、杵は10本くらいあって、若い人たちからシニアまでが声を掛け合って餅をつきまくった。
こういった活動がボランティアワークなのかな〜とか思ったりしながら、ぺったんぺったんしていると、ふと仕事モードの時のイベント参加とは全く違う感覚になった。
いつものビジネスセミナーの時みたいに、自分を売り込んだり、売り込まれたりする必要は全くなくて、ただリラックスして地域のために汗をかいている感覚。変に力む必要もないんだな、と改めて気がついた時間だった。
もともと環境系の仕事に従事するようになり、地域コミュニティとの関わりが大切だな、と考えて、今までやったことのなかったマンションの理事会やら、そこから依頼のあった町会の防災部長やらを歴任してみた。その結果、町会長になってしまい、まさにミイラ取りがミイラになったような感じだけど、いざ拝命して行動してみると片手間でできるような仕事ではない。
平日のお昼にいろんな会合があったり、土日のイベントに顔を出したりと仕事の現役世代がする役職ではないなどと周りからはいろいろ言われたりするけれど、今年は町会長の仕事を優先して全うしようと努力した一年。
このような時間を大切にすることで、MSVワークのバランスをソーシャルワークとボランティアワークの時間にシフトできるのかもしれない。
これからはライフキャリアを考えていこう
来年はいよいよ社会人になって30年目となる節目の年になる。
ここ数年をのぞいて、大量生産・大量消費の経済(エコノミー)の世界に身を置いてきた僕は「ビジネスキャリア」を大切に考えてきた。
要するに今までの僕の社会人のモデルは、”お金を稼ぐ”ことだけに夢中になって、それがイコール”生活を営む”ことなんだと思い込み突っ走ってきたかなりのバイアスまみれの生き方だった。
それがここ数年で変わってきているように思う。
何かに追われているかのような感覚、少しでも周りに認められたい、仕事が出来るやつだと思われたい、そんなことを考えて使っていた「ビジネスキャリア」という言葉。
でもその「ビジネスキャリア」は本当に社会貢献に繋がっていたのだろうか──
最近意識していることは「ビジネスキャリア」という言葉を使うのはやめて、「ライフキャリア」という言葉を大切にして考えていこうと思っている。
心身ともに健康で穏やかに人生を歩むには、いまを大切に出来る死生観を持って、感謝の気持ちの中、利他的行動をして、自己充足感を持てるウェルビーイングな生活が必要だと感じている。
来年はいろいろと転機となる年だから新たな至心を持って精一杯頑張っていきたい。
社会に生きる
社会人として何らかの役割を持って貢献することが必要。僕は5軸のライフキャリアポートフォリオを目指している。
地域に生きる
自分の住む街を、安心・安全で豊かな暮らしができるようにしたい。地域コミュニティの発展を目指したい。
家族とともに
人生をともにする家族、一緒にいても離れていても繋がっている。先祖も大切にして穏やかな生活がおくれるようにしたい。
2024年12月30日
©️2024 Mahalopine
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