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創作全般の覚え書き

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自分の、あるいは社会の創作の話題で反応してしまったことの覚え書き
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2019年9月の記事一覧

頭を空にすると勝手に入ってくる

先日、工房構成員の凡と話をしていて 「配色とか、図案とか、絵とか、文章なんかをやっていて、先に進めなくなった時、時間的余裕があるなら、それは放置して翌日やった方が良い。一度、頭を空白にすることが必要で、空にすると、新しいものが勝手に入って来る」 「入ってなかったら?」 「そういう時もある」 「いつも空だったら?」 「そりゃ、その人にはその仕事の資質と才能が無いんだよ。笑」 仕事なんだから、資質と才能があることをやった方が世の中の役に立つ。

自分の感覚に無いものを依頼された時には

時折「こ、この感覚はオレには分からない。理解出来ない。。」というものをつくって欲しいと依頼されることがあります。 そんな仕事はやったことが無い、しかし、売上のためには仕事は欲しい(笑) そういう場合は 「もう一人の自分を自分の内部につくって、そいつを働かせる」 ようにします。 そいつは、私の技術や感覚は持っているけども「嗜好」は無い、というようにしておきます。 そいつに情報を沢山入れ込んで、さらに方向性を与えてやると、そいつが自主的に動き出して仕事をしてくれるので

職人技術だけでなく、創作的な部分も訓練しないと良い工芸品は出来ません

いろいろな和装の加工職人系の人が、創作的な方面へも乗り出して、いろいろ制作し、作品を発表することがありますが、それは多いに結構な事だと思います。 個人やメーカーのいろいろな試行錯誤やチャレンジが新しい何かを産み出すキッカケになり、業界に良い影響を与えるからです。 が・・・正直に言えば、ちょっと展示会の声がかかるようになっただけで、まるで大物芸術家気取りになってしまう加工職人さんには、ちょっと引きます・・・ 創作の実績が特に無いのに急にアーティストやデザイナーを名乗りだ

色と味覚・嗅覚は良く似ています

女性ものの着物の色には、体感として「少し酸味と甘味がある」のが重要と個人的には思っています。ちょっとキュッとするような密度と刺激と潤い、そして品のある甘さが必要。 和装の場合は、和食の酢の物的な酸味。米酢的なうまみと湿度がある酸味で、香りはしとやか。 洋服の場合はピクルスの酸味。ワインビネガーやモルトビネガーの鋭さのある酸味と、華やかな香り。 男性ものだと、基本的には酸味は入れないか、少なくします。酸味が好きな男性だと酸味を多くしますが、それでも女性ものよりは少なくしま