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創作全般の覚え書き

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自分の、あるいは社会の創作の話題で反応してしまったことの覚え書き
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2018年11月の記事一覧

再創作すること

以前、チェリストのパブロ・カザルスの本を読んでいたら 【クラッシック音楽は同じ曲を何度も演奏するわけだが、それは毎回「再創作」するのだ】 ということが書いてありましたが、それはいろいろなモノ作りにも通ずることだなあと、その言い回しの的確さに感心しました。 なにかしらの作品は「何度観ても新しい発見がある作品、仮に良く分からなくても、不思議と長年惹かれる作品」と「ああ、またこれね」というものに別れますね。 根本にあるアイデアや発想が、キチンと作品に盛り込まれているものは、

本当に自由なら必要な抑制が働くもの

ウチでは文様染の、例えば友禅の仕事などの場合、配色にあたって「むやみに色数を増やさないこと」と意識して仕事をします。(3〜7色が多いです。しかし結果としては多色使いに見えるそうです) 文様染の昔の名品や、名画の多くはむしろ色数が少ないものが多いです。もちろん、昔は現代のように沢山の「色」を簡単に得ることが出来なかったという理由も大きいですが、現代の眼で観るとそれは正解だったように思います。 人間の注意力はそれほど広くあるわけではなく、一度に沢山の色や形を判別出来ないのです