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小説「ムメイの花」 エピソードゼロ 使命の花

東京都内の駅ビルにある花屋。

私は母の日のような特別なイベントがなければ花屋で花を買うことはない。買ってもどうせ枯れてしまうし、水や温度管理をしなければならない。同じ額を出すのなら甘いカフェラテでも買いたい、なんて。

小さい頃はお花屋さんになる!と七夕の短冊に書いたっけ。でもそれは小さいながらに理解していた「子供だから許してもらえる」みたいな感覚だったのを覚えている。

って、いつの間につまらない大人になったんだ、私。


そんなことを考える、11月23日。
私は花屋で花束を選んでいる。

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