鉄砲かついで蓼科行けば。
僕の狩猟体験をこのタイトルでお話ししましょう。
僕は28才から狩猟を始めました。よく蓼科で猟をしました。僕が1つ言いたいのは狩猟の本であれは本当に1人で行った時の話しかと思うのがあるからです。読むとなかなか勇ましい事を言ってスーパーマンのような事を言っていますが、僕の体験では実際は1人で行った時はそんなものではないと思います。北海道へヒグマ撃ちに1人で前に行った時、村の駐在所でヒグマの出るところを聞いて山に入った時の事をお話しします。ヒグマがいるという山道を登って行った時、最初のまだ開けているうちは良かったのですが細い山道を登り、途中から笹の繁った中に分け入ったとき、僕はまじ、非常な恐怖にとらわれました。風で笹が微かに触れあう音だけで熊が潜んでいるように感じられるんです。熊はとめ足というのを使うのをなまじ知っているだけにしょっちゅう後ろを振り返ってしまいます。とめ足とは熊とかウサギが追いかけられたりした時、途中で止まり、反転して、もと来たところの足跡を踏んで引き返すのです。そして急に横に飛んで藪に隠れるのです。足跡をたどってハンターが来るとハンターは途中で足跡が無くなっている事に気付き戸惑うのです。そうゆう時突然後ろから襲って来るのです。ハンターはひとたまりもなくやられてしまいます。僕はなまじそうゆう事を知っているので、なかなか前に進めません。また、映像でヒグマが鹿の喉に食いついて息を出来なくするのを映像で見ていますので自分の喉にヒグマに食いつかれ、振り回される自分を想像するともういけません。1歩も足が前に進みません。鉄砲を持っているのに、恐怖が全身を包みます。ほんとに動けなくなるのです。森の木々が風でゴウゴウ鳴り、不気味にザワザワ鳴るのです。まさに身が縮むとはこうゆう時の事をいうのでしょう。
とうとう僕はそのまま引き返しました。笑ってください。でも不思議な事にこれが2人となるとまるで違うのです。そんな山道も平気になります。きっと相方が助けてくれると思うからでしょう。だから思うのです。人間は助け合うように出来ているのです。だから2人で生きていくように出来ているのです。2人だけでなく家族で生きて行けばもっと精神的に違うと思います。家族はわずらわしいことがあっても大事にすべきです。