「不登校」というコトバについて考えてみた
「不登校」って、以前は「登校拒否」といっていませんでしたか?そうです。1999年に当時の文部省が呼称を変更しています。
この2つのコトバって、随分印象が違いますね。わたしの個人的な印象を2つお話します。
一つめ
「登校拒否」と「不登校」の印象の大きな違いは、意図を感じるか感じないか、です。
「登校拒否」だと、学校に行かないという意図を感じます。「拒否」なんて強い言葉を使っているからですね。
対して、「不登校」は「登校していない」という、状態を表している、という印象です。そこに意図があるかないかは関係ない。
これって、大きな違いです。
責任の所在がどこにあるか。「登校拒否」だと、明らかに学校を休んでいる児童・生徒に責任があるような印象です。「不登校」は状態を表しているので、責任の所在を問うていません。
2つ目
「不登校」の「不」の文字にマイナスイメージを受けるかも知れません。
確かに、「不便」「不満」など、マイナスイメージを与える言葉もあります。
でも、マイナスイメージを持たない言葉もあります。「不思議」「親不知(おやしらず)」のように中立のイメージの言葉、さらには、「不屈」「不朽」のようにプラスイメージの言葉もあります。
「不登校」にマイナスイメージを持つとしたら、それは学校に行くのが当たり前という思い込みの影響です。
確かに、学校で学べることはたくさんありますし、友達と会うのも楽しいことだと思います。
ただ、何をおいても、どんなに無理をしても、行かなくてはいけない、所でもないんです。
疲れたら休憩してもいい。
辛かったら、そこに止まらなくてもいい。
合わなかったら、合うところを探してもいい。
ただ、「学校に登校していない」状態。
そこにジャッジをしない。
そんな印象を受けました。