自分嫌いの人へ

私は、私のことが大嫌いでした。

自分のことが嫌いだと、生きていること自体が苦痛になってきます。
私も長いことそうでしたので、そう思う人の気持ちは痛いほどよくわかります。

ホメオパシーを学んでよく分かったのですが、体は本来とても真面目で、その人の意思に関係なく、常にその人にとって最善の状態であろうとしてくれています。
それなのに、自分のことが嫌いだという心は、その体を否定し、攻撃するのです。
心に否定され続けると、体に不調が生じます。
初めは小さな不調でした。
小さな不調でも、積み重なれば少しずつ大きくなっていきます。
結果、体は病気という状態になってしまいます。

以前の私は、小さな病気も大きな病気も、偶然のものだと思っていました。大きな怪我や病気は運悪くそうなってしまったものだと。

でも、例えば、同じように食や生活の習慣が乱れていたとしても、症状が出ない人もいれば、症状が現れる人もいる。さらに、その中でも、それぞれ症状が出る部位が違う。その原因は何なのかを考えると、やはり心の問題が関わっているとしか思えないのです。

また、特定の部位に問題が生じていなくても、自分が嫌いだという思いは、体の健康の要である免疫機能を低下させます。
免疫が下がると、しょっちゅう風邪をひいたり虫歯になったりと、体の至る所に不調が生じます。
昔の私は、虫歯になりやすいという悩みを持っていたのですが、一生懸命歯磨きしたところで、自分のことが大嫌いなんだから悩みが解決するわけなどなかったのです。

ホメオパシーの健康相談を受けていただく方には、体の不調を取り除く以外にも、その不調の原因となった心の問題に取り組んでいただきます。
心の問題が解決しない限り、本当の治癒には至らないからです。
自分のインナーチャイルドに向き合うことは、時には忘れていた過去の辛い出来事も思い出さなくてはいけないこともあるため、決して楽しい作業ではありません。
でも、その思いに向き合った先には、今まで自分が知らなかった世界が広がっています。

私も、今でも日々、自分のインナーチャイルドと向き合っています。
その作業は正直つらく、癒しの過程でたくさん泣いたり怒ったりしました。
今では、以前よりもずっと、自分のことが大切だと思えるようになりました。
嫌いな部分もたくさん残っていますが、それも含めて自分があるのだと素直に思えるようになりました。
結果、生きることが苦痛ではなくなりました。

ホメオパシーを使わなくても、自分に向き合い自分を受け入れるための手法は、数多く存在します。
その人に合っていれば、どんな方法でもいいと思っています。
今、自分を嫌いだと思っている人が、一人でも多く、自分を好きだと思えるようになることを願っています。


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