粘り勝ち・・・New York留学準備・・・72
渡米の為、NY専用にGmailアカウントを作り、学校、VISA関連、日本退去関連を始め、渡米のためのすべてのやり取りを、Gmailでしていた。
その全メールを、誤って全削除してしまい、恐怖に震えながら脳内真っ白、身心フリーズした頃、
同時に、推しが出演したテレビ番組をBlu-rayにダビングし、PCで観られるように、ブルーレイドライブを購入したにもかかわらず、
見られないという一大事も起きていた。
これまでたっぷり時間があったのだから、さっさとダビング作業をしておけばよかったのだが、方向音痴選手権で世界一に輝ける、スーパー方向音痴同様、機械音痴でも世界一なので、中々手が出なかった。
手持ちのPCが年季入りの為、Blu-rayには対応していないのだが、
何となくBlu-rayの方が画質がいいと勝手に思い込み、推しの映像をBlu-rayに残そうと、HDDからBlu-rayディスクにダビングをした。
できたことを確認して、ブルーレイドライブを使ってPCで見ようとしたのだが、見られなかった。
ダビングできたはずのBlu-rayディスクを再びHDDで確認したら、なんと、
すべて消えていた。
大慌てでHDDデッキのメーカーに問い合わせた。
言われるがままデッキの電源を入れたり消したり、色々なボタンを押したが、原因はわからなかった。
結局、デッキ自体が古いからとの理由で、解決しなかった。
今度は、ブルーレイドライブの販売元に問い合わせたが、ブルーレイドライブを使うために、PCにダウンロードしたデーダは別会社の物だという、
私の脳ミソでは理解が追い付かない仕組みになっていた。
仕方がないのでその別会社に問い合わせたのだが、返信が中々返ってこない。催促するも、調べているだの、時間がかかるだの、はっきりしない。
それなのに、1日、1日と退去日が迫ってくる。
焦ってきたため、Blu-rayを諦めて、DVDに切り替えた。
ところが、ダビングできる番組とできない番組があり、何がどうなっているのか理解できず、とりあえずダビングできる番組から、DVDに移していった。
Blu-rayディスクは高速ダビングができたのだが、DVDは同じ時間をかけなければダビングできなかったので、かなりの長時間になった。
そして最後に、1番大切な番組がダビングできずに残ってしまったのと同時に、録画用DVDがなくなってしまった。近所に電気屋さんがないため、コンビニや大型スーパーに行くも、取り扱いがない。
日本退去＆出国準備、他の手続き、断捨離、片付けなどと同時進行で、
銀行口座の残高照会関連対応をしながら電気屋さんに走り、1番大切な番組のダビングを試みたが〝信号データが違う〟という訳の分からないエラーでダビングができない。
もう、何がどうなっているのかわからない。色々な説明文を読んでも理解できないし、電気屋店員もわからないという。
別会社からの連絡もなく、泣きたくなった。
でも、諦めたくない。なぜなら、推しは私の元気の源だから。
NYでへこむことがあったとき、絶対に助けになるから。
ダビング対応に翻弄され、時間ばかりが過ぎていく。まだ、eSIMの手続きや、パッキングは手付かず。部屋の退去日まであと数日。
そしてやけくそになる。
どうせHDDデッキは処分だし、1番大切な番組のダビングができないのなら、もう壊れてもいいから、あれこれあれこれボタンを押しまくってやれ。
押してもダメなら引いてみな精神で、システムも説明の単語（カタカナ＆アルファベット）も理解できないまま、HDDデッキのテレビ画面上のマスを手当たり次第に押していき、何となくダビングを試みたら、なんと、諦めかけていた1番大切な番組のダビングがあっさりとできてしまい、嬉し泣き。
ここ数日のすったもんだが、チャラになった。
ただ、私自身は嬉し泣きで一件落着だが、HDDデッキには、何日も何十時間も随分と過酷な労働をさせてしまった。最後のファイナライズの時には『ぶぉ～ん』と低い音を出しながら、動いてくれた。
途中で何度も〝頑張れぇ～〟と声をかけ、〝ありがとね〟と撫でた。
数日後には処分になるのに、本当によく頑張ってくれて、感謝である。
元々私には、白黒はっきりつけるヘキがあり、グレーゾーンが狭い。
だから興味があることにはとことん拘るが、なければあっさり手放したり、見向きもしないところがある。頑張るときにはとことん頑張るが、その気がなければ超ヘタレでもある。
私の元気の源である推しに関しては、HDDデッキ共々、
往生際が悪い＝粘り勝ちである。
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