勇気を出して地下鉄マップを貰う

6年前の旅行の時や、今回の移住後も、地下鉄にはホトホト泣かされる。
東京以上に複雑なのだ。この1週間の間に、何度半泣きし、何度駅でオロオロし、何度イライラしたことか。
けれど、そもそも路線図が全く頭に入っていないのが原因の1つでもある。もちろん、PCでも携帯でも路線図は見られるが、昭和オババは、やはり紙で見るのが分かりやすい。
そこで、勇気を出して紙の路線図を貰うことにした。あるかどうかはわからなかったが、英語の勉強だと思って頑張ってみることにした。

実は、今まで全て「no English」でごまかしてきたのだが、それを辞めて、たどたどしくてもいいので、英語で言ってみることにした。
なぜなら、私がno Englishと言ったとたんに、会話が終わってしまうから。せっかく英語圏にいるのに、なんとも、もったいない。

そこで、最寄り駅のブース内で、暇そうに体半分寝そべっているおばちゃんに近づいた。私がよほどオドオドしていたのだろう。
何事かというような表情で、おばちゃんは姿勢を正した。
ドキドキしながら予め用意しておいた文章を行ってみた。
「Please listen to me. I’am student who came to New York last week.
The New York subway is very difficult. Could you please give me a map?
(私の話を聞いてください。私は先週ニューヨークに来た学生です。
ニューヨークの地下鉄はとても難しい。マップがあったら貰えますか?)」

緊張しながら、たどたどしく話す私に、ゆっくりうなづきながら、
真剣に聞いてくれたおばちゃん。傍らに束になっていた紙のマップを、
1部手渡してくれた。
「thank you」
とお礼を言うと、こんな小さなことだけど、小さな達成感があった。

予め用意した文章は、今の私には長すぎて、舌がもつれるし、言っているそばから忘れてしまうけれど、とりあえず「no English」を卒業できただけでも◎とすることにした。

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YUKIE
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