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子との生活

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#エッセイ

子がしがみつくための体

子がしがみつくための体

トロトロに溶けて霧散したい。ひどく疲れた夜に、そういう思いに駆られる。

一方、子どもが2歳になってから、肉体として存在する必要性を強く感じる。子どもが、「ママー!」と抱きついてくる時。思想、思い、能力。そんなものに意味がなくなり、ただひっしとしがみつかれるための体がそこにある。

子どもと一緒にいると、これまで人とコミュニケーションを取るために大切にしてきたあれこれが消えてしまうのだ。「話を相手

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