想いを伝える、きっと伝わる
「慎太が交通事故で即死だって……」
叔父からの早朝の電話。慎太は叔父の息子、私の従弟だ。規定のスピードを遥かに超えて、電柱に激突した車に同乗していた。23歳だった。
慎太は、私より4つ年下だった。慎太が2~3歳の頃、うちで一緒に暮らしていた。なぜなら、叔父の奥さんである叔母が失踪してしまったからだ。だから、私はよく慎太と遊んだ。母は、足の悪い舅の面倒も見ながら、2つ年上の姉と私、そして慎太の面倒を見ていた。そんな母は、余裕がなく、義理の甥っ子に対して、あまり愛情深く接するこ