残る疑問と強くてニューゲーム妄想
こんにちは、児童養護施設で働きながら、今年2018年6月に参加したチェルノブイリツアーの感想文を書いています。
ツアーから三ヶ月。遠い過去みたいな、でも、そう言ってもまだ三ヶ月前じゃないか、と改め直す距離感までやってきました。
前回の記事で、旅で得た学びのまとめのようなところに着地したことにして、おまけ編です。
残る疑問
ツアー後、質問しそびれたことがいくつかあって設けた項目でした。さらっとまとめたいと思います。さらっとまとまるとは思えないけど…。
①若い作業員さんの生活事情
チェルノブイリ原発内を案内してくれた作業員さん、若そうだけど、どんな気持ちで働いているのか。休日は何して過ごすの?好きな食べ物は何?とか聞きたい。チェルノブイリに興味ない同世代との絡み方とか。
↑新石棺のモニタリングについて事細かに教えてくれるアントンさん(そんなに喋って良いの?と心配を感じるほどだった)。他の参加者の方の顔が写ってるので載せられないけど、別の写真で撮れた笑顔が素敵。
新石棺が完成し、廃炉までのステップを着実に進むチェルノブイリ。ただ廃炉完了までには世代を超える必要があって、今の若い作業員さんの仕事ー生活がどんなもので、そのうちやって来る、当時を知らない人だけが存在する未来にどのように繋がるのか。なかなか興味深い、というか日本的にも切実な問題を知ることができました。
②ウクライナのバス停事情。
キエフからチェルノブイリに行くバスの中から時折見えるバス停。なんか一つ一つが面白いデザインや柄がついてるっぽい!面白そう!なのにシャッターを切れども切れども画角に収められなかった。
↑唯一写真内に残ったバス停。タイトルをつけるなら「こみ上げる悔しさ」という感じ。自由時間にバス停観覧ツアーとかあったら参加するなあ。
③ウクライナ市街のパブリックアート事情。
②とつながる疑問。日本人からしたら建築物だけ見るのも目新しくて新鮮だけど、その壁面にデカデカと絵が描いてある街並み。そういうのに寛容な文化、といった言葉を聞いたと思うけど、どんな感覚なのか、現地のガイドさんとかに聞けば良かった。
↑ビルの壁面がどでかいキャンパスに。詳しいことは全くわからないけど、でかいし映えるしカッコイイ。いろいろと聞けば良かった。描いて良いもの悪いもの、みたいな基準とかあるのかしら。どんな人が、どんな表現をしたくて、誰とどう話を運んでこんな面白い結果になるのかを聞いてみたい。
↑工事現場?の落書き。ホッピングニャンコと浮かぶ新体操選手(?)これどうやって描いたんだろう?ホッピングニャンコ、なかなか良いカンジだ。
↑商店の雨樋?にはヒヨコ(アヒル?)。店構えのデザインとなんら関連を持たず(全体も撮っておくんだった…)、しかも数メートル置きに丸穴がいくつかあって、それぞれに一羽ずつ乗っかっている。どういうノリかさっぱりわからないが、心の中でイイね!ボタンを押した。
↑地下通路にはなかなか歴史がありそうな彫刻とポップな字体が同居。
↑カズニョロポーズかと思いきや、真似しようとして気づく、まさかの左手が二本。perfumeのポリリズム的な手法(他の人の腕)かな。右の隅には1910の数字が。もし、すんごい年代物だとして、下の文字に使われたスプレーがめっちゃかかってますけどいいんですか。
写真を見返しながら、面白い街だったなあ、とニンマリしています。ゆるーいノリの町歩き番組のごとく、街をぶらつきながら面白いものを見つけては現地の人に質問し「へー!おもしろ!」と言いまくる、みたいなことができたら楽しそうですね。シリアスな要素の強い時空間の旅との対比や、ブラブラしてただけのはずが、思いがけず深い学びに繋がっちゃったわ!みたいな体験とか。そんな期待が膨らむ街でした。
主目的の周辺で出会う小さな想定外の数々をこういう形で二次創作し、更に別の想定外に繋がる可能性を楽しめるとか素敵な時代だ。世の中、サンキュー。作ってくれた人々、サンキュー。
チェルノブイリツアー、強くてニューゲーム妄想
さて後半は今回のツアーを経て「次にまた来るならこうするぜ」的な振り返りをします。観光の動機がいかに不純で不真面目だったとしても、限られた時間でできるだけ楽しさを味わい尽くすために、小さな面倒をスマートに解決する観光客を志したいと思うのです。
①首から下げる荷物問題の解消
ツアー中、検問でのパスポートチェックや、見学ポイントでのバスの昇降が何度となく行われたのですが、バッグ、カメラ、名札、インカム、と肩や首にかける荷物がその都度絡まる、首や肩が疲れる、という小さいけど無視できない問題に悩みました。
ツアー中に取った策は、紐を通すループがあるポーチにカラビナを付け、バックパックの左右の肩紐に引っ掛けフロントバック状態にして、ポーチにカメラやインカムを詰め込み、名札もポーチにつける、というもの。とりあえず首への負担軽減はできました。思いついた時の「俺あったま良い〜♪」が楽しかったです。
↑新石棺と私のライフハック、夢の共演。見事に何も首にかけていないw
が、しかし、フロントバック化したことでバス車内での装着・脱着の不便を味わうことになり、急ぐ際にはお隣さんにご迷惑をおかけすることも。
次回はガムテとマジックペン詰め込み、名前は服に直張り、そしてポケット盛りだくさんのベスト(通気性の良いメッシュのやつ)を着用し、バックパックもこんな感じのにする(笑)
②旅の思い出を切り取るデバイス選び
私はちょっと手がプルプルしてしまう体質なのと、デジカメをよくわかっておらず上手く撮れない、という事情があり、その影響をあまり受けずに扱えるiphoneのカメラをメインに、その中でHuji Camというインスタントカメラ風に撮れるアプリで撮影する、iphoneのライブフォトで撮影前後の動画・音声を切り取る、といった手法をメインで使いました。
↑ニガヨモギの星公園。ランダムライトの好例?
Huji Camはランダムライト機能という、フィルムが感光してしまったかのような光が自動的に付加される機能があり、せっかくの瞬間がダメになるリスクもあるのですが、チェルノブイリという場所を撮る上では放射線でフィルムが焼けるという現象を思わせる写真撮影ができました(事後セミナーで助言を受けて初めて気づいたわけですがw 現地では、こっちの方がカッコよくない?レベルの判断で使用してた)。
ランダムと言いつつ、割とパターンが限られていることがわかったけれど、放射能関連のあれこれがこうなると意味深く感じる不思議。
他の参加者の皆さんは、でかいカメラを複数持っていらっしゃったり、360度カメラを装備していらっしゃったり、人それぞれだなあ、と感じつつも、「何それカッコイイ!!そういうの、操りてぇー!」という強い憧れも感じました。カメラに限らず、GPSとガイガーカウンターの連動による放射線量データが主役だという方がいたり、ゲンロンの会社側では各ガイドによる解説やインタビューの内容を録音していたり、その後様々な二次創作の道筋があるとして、その素材集めの仕方がものすごくたくさんあって、いや、ほんと面白かったです。
事後セミナーはそういった参加者の個性が如実に現れる面白い催しでした。インスタのスクショでまとめたり、風景に重なりを感じる故郷と比較したり、ツアーを通した累積被曝量(前回との比較を含め)を示したり、ゲーム風にまとめたり、最高にエキサイティングでした。
こうなると、自然と「次は何でどのように旅の景色を切り取るか」という思考が働いてしまいます。この面白み目当ての、二次創作が目的となった旅になると思います。
きっと、それでこういう人々が集まっているのよね…?
③あとはもう体力つけようって話
最後はもう単純に、1週間の旅を余裕でこなすくらい体力つけて、リアル強くてニューゲームをしたいです。ヘトヘトになった状態だから得られた、というものが今回のツアーにはたくさん見出せたのだけど、体がついていけば体験できたであろう深夜の飲み会のテンションとか、現地でオキュラス被らせてもらうとか、体験の取りこぼしを感じて仕方がないw
何ならビフォーアフターが存在する現場で「○年前はこうでした」とその場でVR世界に入るとか、やってみたい。例えチェルノブイリ2で曇天に見舞われたとしても「2018年の時の同じ景色です」みたいな?
そしてツアー前後に行われたセミナーのための休日設定。
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といったところで、次回に向けて思ったことをまとめました。私がうまいこと参加できるかはまだわからないけれど、次回の参加者の方の役に立つといいなあー、と思います。いろんな期待を込めて。
最後までおつきあいいただけた方、どうもありがとうございました。
ゆきちかさん
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