何もしない贅沢

なんでそんなにパリに何回も行くの？ってよく聞かれるけれど

あの美しい街で、何の予定もなく、散歩してはカフェでぼーっとする時間が

たまに無性に恋しくなって

結果何度も足を運んでしまう。

行く時々によって

「ヴィンテージショップを巡ろう」

とか

「あの美術館とこの美術館の展示を見よう」

とか

色々軽いテーマはあるのだけれど

その合間のカフェでのぼーっとする時間が、大好き。

「あーこんなに日本から遠いところにいる～！」という解放感と少しの淋しさをかみしめる時間、

「あの人、素敵なマダムだなあ・・・」と人間観察する楽しい時間、

「これからどうしようかな」と人生設計をはじめるものの、いつも結局「まあ何かきっかけが起こった時に考えればいいか」と締めてしまう無駄な時間。

その時間すべてが、日常に戻ったふとした瞬間に

私の人生に大事なエッセンスを何度となく落としてくれた。

最後に行ってから２年も経ってしまった。

その恋しさを埋めるため、今日はオーバカナルへ。

エスプレッソとチーズのタルトをほおばりながら、これからについてぼんやり考えた。

結果はいつもと同じだったけれど。

東京にそうした逃げ場を少しづつ増やすことも、実は楽しみの時間。