昨日は完璧主義者ブラームスの誕生日でした、のための曲 #02
今日にぴったりな、今日のための音楽を紹介
ヨハネス・ブラームス(1833-1897) / 弦楽四重奏第3番
昨日はブラームスの誕生日だった。日付が変わる頃に思い出したけれど。
なんと187年も前のこと。いつも思うんだけれど、それって本当にすごい。
いろんなテクノロジーが生み出される中で、わたしは遥か昔の音楽を耳にすることができる。なんてロマンチック。
そんな今日にぴったりの曲は、完璧主義者のブラームスの弦楽四重奏第3番
ドイツ、ハンブルクに生まれた彼は、音楽家の父のもとで幼い頃からピアノを習っていた。しかしこの時代のドイツには有能なピアニスト候補の若者がたくさん(もちろん彼もなかなかの腕前ではあった!)20歳になる前にその道に見切りをつけた彼は作曲家になるべくそちらに専念する。
ヴァイオリニストのヨーゼフ・ヨアヒムや作曲家のリスト、シューマンなどとも交流があり深い音楽性を高めていった彼は、ベートーヴェンの後継者とされていた。
そんな彼は完璧主義ゆえ、若い頃に作曲した作品がほぼ残っていない。満足できないものは自ら破棄してしまったのだ(!)彼の代表作でもある交響曲第1番は、なんと完成までに20年も費やしている。(いまのわたしたちにそのくらい1つのものに歳月を費やすことはできないだろう、たとえ人生100年時代でも。もしくはだからなのだろうか?)
たくさんの曲を残した彼だか、実は弦楽四重奏のための作品は3曲しか残していない。優秀な弦楽奏者とも深い交流があった彼としては、意外かもしれない。あるいは、完璧主義からなるものなのだろうか。
最後に書かれたこの3番は、3曲の中でもとても明るく活発ですっきり晴れた昼過ぎ頃に聴きたい、とわたしは思う。冷たいアイスコーヒーと一緒に。
ドイツの3B(バッハ、ベートーヴェン、ブラームス)と言われる彼の巧みな作品を、彼の1日過ぎてしまったアニバーサリーの記念に、ぜひ。
(3楽章のヴィオラはとても聞きごたえがあるので、耳を澄ましてみてほしい。)
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