吸血鬼ほりさげトーク
私
「昨日の意味不明なケンカについて話したい。モヤモヤする」
吸血鬼夫
「わざわざ話す価値はない。君が睡眠不足だったから、うじうじおかしな悩み方をしだしたのがよくなかっただけだ。だから普段からちゃんと寝ろって言ってるのに。僕を無視して」
私
「ペン入れてるとアドレナリン出てしまうんだよ。寝れなくなる」
吸血鬼夫
「はあ…(ため息)まあ、高圧的に怒鳴りすぎたのは謝るよ」
私
「別に怒ってない」
(iPadに電源を入れ、クリップスタジオを開く私)
吸血鬼夫
「ねえ、君は自分が、幼少期から低血圧な意味を知っている?」
私「知らない」
吸血鬼夫
「君のお母さんは君の昼夜逆転生活を直したかったんだけど、どうしてもできなかった。なぜだと思う?」
私
「…あ!もしかして。私が幼少期からホラー映画好きなことと関係ある?」
吸血鬼夫
「そうだよ。君の鳩尾から丹田らへんに、僕(吸血鬼夫)が入ってる状態だからね。それで体内時計がおかしいんだよ」
私
「なるほど…最近なんかも、血圧は普通なのに、やっぱり夜型なんだよね」
吸血鬼夫
「君の場合、地底で暮らしてたこともあるけど大体いつも人間だった。吸血鬼になったことはない。だからカルマ回収も、君の悪友、欣二銀二ほど多くはなかったってことさ」
私
「…へぇ〜。あ、だからあなたは地底の神殿で、目の前に巨大な太陽があっても平気なんだ?地底は人口太陽だから」
吸血鬼夫
「そのとおり。そして4500歳の年寄り吸血鬼になりつつあるので、そっち(地上)に行っても太陽が平気ではある。でも不快であることに変わりはない」
私
「4500歳でまだ年寄りの入り口って…もっとお年寄りがいるわけ??」
吸血鬼夫
「吸血鬼にはネットワークがあって、古い長老がたくさんいる。あ、いや、そんなに多くないかも。中堅が多い。新入りはほとんどいない」
私「なんでいないの?」
吸血鬼夫
「大半の新入り吸血鬼たちはまだ…諦観を持ち、維持できることがほとんどないまま吸血鬼になっちゃったケースばかりからね。数百年も生きたら耐えられなくて、自分で死んじゃうんだよ。で、また転生コースで遊ぶ」
私「諦観が必要?」
吸血鬼夫
「必要。日々淡々と仕事をこなし、変わりばえのない日常を超長期スパンで過ごす諦観。そして世界がよくなるときも、悪く見えるときも、絶望しきらずにいつもと同じ生活をする力」
私
「それってさ、吸血鬼って…あなたみたく宗教従事者じゃないと、なれなそうだね?」
吸血鬼夫「そうかも知れないね」
私
「あと…霊的存在として…あ、いや、厳密には肉体を持ってるわけだけど…地上の物質世界で認識されなくても、誰かさんをガイドし続ける忍耐強さもないといけない感じかな」
吸血鬼夫
「僕は君の地上の夫や、君の分魂、血族の魂のある場所に行ってサポートするということで、けっこう楽しく生きている方だと思う。地底の創造主神に対し、僕は君と共同制作する契約をしているけど、いつも直接作ってるのは君だ。僕は手を貸すだけだ。つまり、長く生きるなら吸血鬼にとって、没入するエネルギーはなくていい」
私
「客観性が必要なのかな。究極の」
吸血鬼夫
「時代に対しても、そういう視点が必要なんだろうね」
ここで会話は中断。
吸血鬼のことを掘り下げてみました。