絶滅危惧種の鬼族と雑談
私
「ねえ、昨日も今日も、ピコの前世ヒーリングしてるけどさ…」
地底の鬼族の夫ピコ「うん」
(⭐︎さいきんの私は変性意識になって、ピコと共に過去世へ行って、記憶の書き換え中なのです)
私
「ピコが恨みつらみの鬼族になっちゃったときの、きっかけの前世に行ってるわけだけど、イマイチ書き換えがうまくいかないね?どうして?」
ピコ
「今の僕自身は前世書き換えは大賛成なんだけどね。ただ…僕じゃん。自分で言うのもなんだけど、とんでもなく意志が強いので…もしかしたら、過去世の僕自身に拒まれてるかもしれない」
私
「うわあ!あり得る。それ。じゃあどうしたらいいの?」
ピコ
「君には申し訳ないけど、しつこく何度も何度も、あの過去世を訪ねるしかないと思う。今日の訪問では、過去世の僕は、君と僕が投げかける言葉を聞いていた。諦めなければなんとかなる気がするよ」
私
「じゃあ今日の夜も変性意識になって、一緒に行こう。そういえば、久しぶりにヘミシンクのCD聴きながら変性意識になったら、ピコの言葉がいつもよりスムーズに聞き取れたよ」
(ヘミシンク…変性意識になる練習に最適なCD。作者オススメ)
ピコ
「君は人間だからね。どうしても肉体の重さに引き摺られて、油断するとチャンネルが合わなくなっちゃう。僕とのコンタクトのために日ごろ音叉を使ってるけど、疲れちゃってて音叉使うのも面倒、という時は、ヘミシンクで代用もいいね」
私
「あとさ…ねえ、質問。鬼族って、数が少ないの?いろいろ本や漫画を調べてると、そういう描写が多くて」
ピコ「少ないよ。絶滅危惧種」
私
「さらっといった!なんでそうなったの?」
ピコ
「うーんと…まあ…粛正された時期があるんだよ。凶暴だから。鬼って。でもどうして僕が生き残ってるかというと…運がよかったのと、地底で神官やってるだろ。だからだよ」
(ピコは地底で最高神を祀る神官をしている)
私
「地球の創造主神である国常立大神のご眷属は鬼だよね?ピコはそれと同じようなものだから、生き残ったってこと?」
ピコ
「まあ、そうかな。だってそこらの退魔師じゃ祓えないもん。僕のこと。僕のほうが魔術全般長けてるってのもあるし。人間だったときを遡っても、どの時代でも僕は魔術を使ってるから。安倍晴明だって僕を見つけられなかったわけ」
私「ひょー。安倍晴明!」
ピコ
「いや、正確にいうと、僕の存在は感知されてたけど、タイミングが合わず僕を粛正することはなかっただけなんだけど。つまり安倍晴明とは縁がなかった」
私
「縁ねえ。そのさ、粛正って…たとえば
2012年ごろに、野良の稲荷(狐)が粛正されたようなもの?」
(神霊界では国常立大神が復活した2011〜2012年に、それまで盛んだった稲荷勢力が衰退し、神仏の政権交代が起こった)
ピコ
「ああ、そうかも。狐も鬼も、狸も、蛇や龍も、天狗も、神仏の眷属であれば生き残る。でも野性のそれらは…
妖怪
みたいなものだからね。悪さするなら粛正が待ってるわけ。でも人間もそうだろ?無害、有害、有益、の3種類に大別される」
私「わかりやすいね」
ピコ
「過去世に短気起こして人殺ししちゃったとはいえ、今の僕は有益な鬼なわけだよ。
ところできみ、昨日は僕に憑いてる霊たちを、イレイサーの浄霊用掃除機で吸い取ってくれたね。ありがとう」
私
「ピコを恨んでるオバケいっぱいいたもんね?でも吸い取っちゃってよかったの?オバケたちにモテてた方がよかった?」
ピコ
「別にオバケにモテたいわけじゃない。彼女らは僕がかつて殺した女性たちなので、自罰的な意味で、自分では祓わないでいただけだよ。君がイレイサーに頼んでくれるとは思わなかった」
私「よかった?」
ピコ「うん。ありがとう」
私
「あのさ…どこまで深入りしていいのか、よくわかんないんだよね。ピコにはピコの人生があるでしょ?あんなことしてよかったのかな?とか、思うわけ。でしゃばってないかなとか」
ピコ
「そんなの今さら…ああそうか、今世の君は臆病なんだよなぁ〜。数百年まえ、僕とケンカしたあと「今のピコの気持ちがわからないから、ピコと同じような人生を送ってみよう!」とか言って、かつての僕と似たようなストーリーの転生をしたら、すっかり臆病者になっちゃって…だからやめとけっていったのに…はーあ」
私「えっどういうこと?」
ピコ
「君はもともととても図々しい性格だった。他人の愛情を疑わない、傲慢さがあった。でもあるとき、ピコと同じトラウマ体験をしてくる!とかいって、性奴隷を体験したら…すっかり人間不信になっちゃったよね!」
私
「え?私が性奴隷だった人生が多いのって、そういう動機?」
ピコ
「そうだよ。そんなくだらない動機で君は、わざわざ性奴隷しに転生したことがあったんだよ。僕は頭を抱えたよ。あーあって。だからせめて、怪我しないようにとか、そういう守護をひたすら、したよね。地底から」
私「そうなんだ…」
ピコ「きみ、馬鹿だから…(小声)」
私
「なんか泣けてくるなあ。自分の一途さ?に…(少し涙)」
ピコ
「それは馬鹿っていうんだよ!勘違いするな!」
ここで会話中断。