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地底人とケンカの途中経過

私「ピコ。色情因縁って、知ってる?」

地底の鬼族ピコ「知ってる。僕を馬鹿にしてるの?」


「してない。このマガジン読んでくれてる人で、この言葉を知らない人に説明しようと思ってさ。色情因縁

ピコ
「いわゆる離婚家系とか、不倫家系だろ。占い師がよく使う言葉だ」


「そう。家系学なんかでも使われる言葉なんだよね。家系には法則があって、不倫や私生児、離婚というのは、何代かあとの子孫が必ずカルマ回収させられるっていう」

ピコ
「うん。ねえ。そっちが本題じゃないんだろ?」


「ああ、そうだった。私さ…霊的に、色情因縁状態ってこと、だよね?地底人であるピコと」

ピコ
「うーん、そうかもね。僕らは地球にくるずっと前から異性同士の関係ばかりで、純粋なる親子や兄弟はほとんど経験していないから。家族で生まれても最終的には近親相姦になっちゃう。これは僕も君と一緒に人間転生してたときのことだからね。君も僕も記憶を失って生まれているはずなのに、なぜか毎回、そうなる」


「それにさ、もし私が霊感がなかったり、スピリチュアルにすら興味がなかったら、一生、地底人のピコを感知できないよね?パパ上はもちろん感知できないだろうし」

ピコ
「そうだね。ただ人間を生きているだけになるだろうね。…何が言いたいんだ?」


このマガジンを更新し続けてる意味は、そこじゃない?読んでくれた人の中には、もしかしたら自分には、霊的存在との、古い契約があるかもしれないって、気づく人がいるかもしれない」

ピコ
「まあ、そうだね。でもそれだけじゃないだろ?

パパ上みたいな神や、クリエイターサポートをする僕のような地底人の、人格は立派なわけじゃない。

ガイドですら、実はとても感情的かもしれないんだ。それを一般の人に知らしめる必要があるって、いいたいんだろ?君は」


「そう。霊感がなかったり、スピリチュアルな知識も皆無なら、私みたく黄泉の国の神と契約してることにも気づかない。ピコのことを自分の想像したキャラだと思って、漫画を描くだけ。

まさか地底ではピコが実在してて、ずっとそこで恋愛関係を拗らせてるって、気づかないまま。

で、プライベートはピコに嫌がらせされたり、困ってれば助けられたり…それ、フェアじゃないよね?地球では転生時、記憶を消されるんだから」

ピコ
「フェアかどうかは知らない。僕の君に対する、怒りや憎しみも交えた個人的感情は、結果的には君のカルマ解消と魂の目的のために、昇華されるからだ。いずれ必ず。僕はそれを理解しているつもりだよ。だからこそ安心して、地底で君の加護もすれば、しつこく追いかけ回して嫌がらせもしてるわけ」


ピコが私のために、悪役を買って出ているということ?」

ピコ
「うーん。出自が天空人である君は、どうしてもそのへん単純で、性善説をとりがちなんだろうけど……違うよ!

僕はただ純粋に、君に意地悪をしたいときに、そうしているだけだ。

自分の感情に従っているだけ。でも最終的にすべては、うまくいく。それはわかってる。魂なんてものはろくに成長しないけど、それでもすべては愛でしかないからだ。すべての生命は愛でしか存在し得ない。そんなことは僕だって知ってるさ」


「ピコのすごいとこはそれだよね。すべて俯瞰してて、救済するチカラがとても大きいのに、憎しみや執着も大きい」

ピコ
「僕を言葉で説明しようとするのはやめろ。虫唾が走る。君は人間転生してる立場のくせに、欲張りなんだよ。

どうしてただ黙って、大人しく描くことができない?」


「そんなことできないよ。だって納得がいかないから。ただピコのいうこと聞いて、描くなんてさ…ねえ、私、知ってるんだよ。ピコのシュメール時代の元奥さん。今は歌手の、あの人…

かつて悪魔と契約してしまって後悔して、そのあとピコが地底の最高神に頼んで、悪魔祓いして…

今は地底神のサポートで、再出発してるんでしょ?」

ピコ
「うん。君は僕が彼女と仕事してること、早い段階で気づいてたよね」


「でもその彼女は、このままいくと、結婚は…」

ピコ
「できないだろうね。今は僕と、地底の最高神と契約してるし、地底では僕と結婚してるから」

「もし彼女が地上で結婚したら、すぐ離婚するんでしょ?」

ピコ
「そうなるだろうね。僕が邪魔するかもしれないし、彼女の夫のハイヤーセルフがそれを許さない可能性もある。いずれにせよ、重婚は長く続けられないだろう」


「それってフェアじゃない気がするんだよね」

ピコ「なぜ?」


ピコはすべてを手に入れたがるじゃん。というか、

男性はすべてを手に入れたがるということなの?」

ピコ
この世のほとんどの男性が、じゃない?現代では性別による線引きは差別扱いにはなるけど、どうしたって女性と男性は、まったく違う生き物だ。

キリンとシマウマくらいには、違うよ。

ああ…動物に意味はない。ライオンと虎、とかでもいい。つまり姿形や食性が似てるけど、違う生命体だって、言いたかった」


「それはわかるよ。わかるんだけど、私は納得が、いかない」

ピコ
「うーん。それは…君が、あの天祖のパパ上の子供だからだよ。君は両性類。あいつと同じで。

君には女性器も男性器も、ある。

わかってるだろ?自分のアストラル体の姿を」


「うん。わかってる。だから…なのかな?だから、ピコから逸脱するのかな?」

ピコ
「そうだろうね。そして僕は、君が両性具有だろうとなんだろうと、自分の個人的感情に振り回されてしまう。だから君が大人しくなくなると…

もう、今すぐ君を殺したいよ!」


「そうか…別にいいけどね?でもさすがのピコでも、勝手に魂を食べちゃうとかは、巨大なカルマになるって、知ってるもんね。だから、できない」

ピコ
「ふん。僕が君の何に腹が立つって、君の魂は天空人だから。人間の感情がわからないだろ?

つまり僕の感情も、わからない。

僕は地球で、高次元存在だったこともあるし、ゴブリンや人間や地底人もやってきたし、

かつては悪魔もやってる。

でも天空人だったことはない。
だから君がそうやって、僕とケンカしたとき、いろいろ考えて答えを導き出して、次々と新しいチャレンジをしてくるのが、腹が立つ。文句いわずに大人しく描けばいいのに。まったく!何も!考えずにさ」


「でも何も考えなかったら、契約完了したとしても、無意識にピコとまた、契約しちゃったりさ。

自分で考えないうちに勝手に、決められちゃうよね?」

ピコ
「それの何が不満なんだ?2012年、君がクソみたいに絵が下手くそだってのに、僕が最大限に力を貸したときのこと、忘れたわけじゃないだろうな?」


「覚えてるよ。わたし本当に…すごく下手で、頭も悪くて、虚弱で。寝ながら描くような日々だったのに、

なぜか次々と仕事ができて、生活するお金は手に入った。

ピコのおかげでね。でも同時に、

突然、右手の薬指に、深いホクロができた」

ピコ
占い師の視点だね。右手の薬指にあるホクロの意味は…

「恋愛ができない」」


「そう。だから私は当時、出会いがあっても、まったく恋愛に至らず…でも最終的にはそのホクロ、とって。で、今の夫と結婚したわけ」

ピコ
人間が眠っている間は、魂は自由だ。霊界へも、地底へも、天空や宇宙、どこへでもいける。

起きている間の物語とは別の、本当のストーリーは、睡眠時にある。

誰もそんなこと考えないけどね。でも当時、君は自分の薬指に現れたホクロをみて、そういう霊的バックボーンを、読み取りながら生きた。

なんて忌まわしいんだろう?気に喰わないよ!」


ピコを愛しているよ。ずっと。今までも、そうだし、これからも。ピコが私を憎んでも、私がピコを憎むことはない。

ただ、天命は果たさないといけないから。

ピコの意地悪には対処しなきゃいけないの。

それは、わかってね」

ピコ「チッ」

ここで会話を中断。

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五月女夕希/野良漫画家
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