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1億年のくだらない話
地底人ピコ
「今から君に、ものすごくくだらない話をしようか」
私
「いいえ結構ですっていいたいけど。なに??ピコがくだらないと言うときは、ほんとにくだらないこと言う気がする」
ピコ
「僕はかなり正直なほうだからね。辛辣ともいうけど」
私
「基本的に人を褒め無さすぎるんだよ、ピコは。マメなくせに」
ピコ
「好きに解釈しろ。あのね…
君は過去世において、幾度か、天祖のパパ上と浮気しようとしたことがある」
私
「……ぇぇえええええええええええ⁉︎」
ピコ
「嘘じゃない。きみは転生のたび、毎回その部分をすっかり忘れ去っているようだね?かつての君のその行動のせいで、僕と奴はただのケンカを通り越して、殺戮しあうようになっちゃったんだよ。どうしてくれる」
私
「…うーんと……でも、それってさ…
ピコが浮気症だから、私も浮気をしないといい加減、モトがとれないと思うようになった
ってこと、だよね?前世の私が」
ピコ
「たしかにそれは紛れもない事実だ。その証拠に、転生するたび記憶喪失し、霊感を取り戻して…を繰り返している君とは、生きてるときも死後も、地球にくる前も、いっつもこの手のくだらない会話をし続け、揉めている。僕らのこういう痴話喧嘩(?)は、
かれこれもう、1億年くらいになる」
私
「なにそれすっごいくだらない。どういうこと?なんだかいくつか前の記事から、どんどん内容がくだらなくなっていってない?」
ピコ
「そのとおり。いま僕は、
実は魂というものはどんな経験をしても、ほとんど成長しない
という、生命の真実について話してるわけだよ」
私
「それってピコだけでしょ?違うの?」
ピコ
「そうかもしれないけど…いや、そんなことない!君なんかはむしろ、退化してる!君は最初のころ、ただただ僕の浮気に悲しみ、泣いてるだけだったのに…いつのまにか文句を言うようになり。ひねくれ始めて。
今じゃこれほどまでに分刻みで文句を言うようになった。
ねえ、自分の過去記事読み返してる?ああ!君は異常だ!女心は秋の空どころの話じゃない!今じゃころっころ気が変わる、手に負えないやつに成り下がった!そしてこないだなんかは勝手に雲見海岸行って、僕の許可なく神仏に離婚を申告しちゃってさ。僕は泣きたいよ!」
私
「…うーん…なんだかとっても腹が立ってきたよ。いっとくけど去年の10月1日のコンタクト開始から、
もうすでに3回もピコの浮気現場を目撃してる
んだからね。あれって、ピコが視せたの?それとも私のハイヤーセルフ?」
ピコ
「…さあね〜?どっちかな…。ピュー(半目で口笛)」
私
「私のハイヤーセルフが視せたのね。わかった。ってことは…ハイヤーは、ピコはこういう奴だから、それを踏まえた上で今後を考えなさいって言ったのかな?」
ピコ
「浮気相手に、パパ上は駄目!兎にも角にも!絶対!
僕はもう、貴重な自分のアストラル分身を、あんな殺し合いに使うのはごめんだ!」
私
「ずいぶん自分勝手じゃないの?というか…意味わかんないんだけど?なんでそういう場面で、男同士は殺し合いになるの?それともたまたまあんたたちがそうなだけ?
私なら、そもそも浮気をしたピコが悪いと考えるよ。相手の女性には特になにも、思わない。
それなのにふたりとも…」
ピコ
「あいつと僕はかなり古い考えを保持してるタイプだから。普通に殺し合いになっちゃうんだよ。そしてそれは、性別のせいだと思う。昔から食事のように嗜んでる、領土争いみたいなもんだよ。…あ!現代ではこういうこというと、女性差別になるのか…チッ」
私
「なるね。女性差別に。…ねえ…ピコは一途だけど浮気症だよね?矛盾してるけど」
ピコ
「そうだよ。一途!そしてすべてにおいて、全力。つまりマメ。つまり…
女性が大好き」
私
「ムカッとするなあ……!しかもさ、パパ上も超一途じゃん。だけど残念なことに、プライベート空間ではかなりのサイコ。
宇宙船内では全裸で鞭振るってる。
どうして私と縁の深いふたりは、そんなに極端なの?」
ピコ
「さあね?知らない。でも君の地上の夫は、普通だろ。仕事中毒だけど。彼はお殿様だったとき社会的必要性に迫られて側室がいたけど、当時でさえ女性たちに対し罪悪感があった。その点とても理想的な夫なんじゃないの?特に現代においては」
私
「罪悪感か…。ピコはそういうの、ないよね。シュメール時代の一夫多妻制を、今でも生きてるもんね?」
ピコ「ごめん」
私
「会話が終わっちゃったじゃん!(怒)」
ピコ
「罪悪感がないわけじゃないんだよ。現に、しょっちゅう現代女性の社会的変化を調べてるし、意識の変化もリサーチしてる。でもねえ…
その結果、もう地球捨てようと思って。
地球は僕には生きづらすぎる星になってしまった。だからいずれ、僕の地底プロダクションやクリエイター集団を引き連れて、他の惑星に移住するつもりなんだけどさ」
私「努力を諦めるのね」
ピコ
「諦めるとか言うなよ。僕のスタッフたちは全員、シュメール時代の奥さんたちや家族、仲間、使用人、縁のあった国民たちなんだから。もちろん君も。だから惑星移住のときは、どんなに逃げても、檻にぶち込んででもきみを強制連行するからね」
私
「はぁ…やだなぁ…すっごいやだ!あ〜あ〜…。
ピコ以外に、ピコみたいな伴侶ができたらいいのに。あ!でもそれじゃ駄目だ、同じこと繰り返すから…うーんと…」
ピコ
「僕以上にいいなーと思える、真面目な伴侶ができたらいいのにってことね。でもそれは無理だよ。諦めろ」
私「なんで?」
ピコ
「きみすぐ何もかも嫌になって、僕から逃亡しようとするじゃないか。あれは逆効果だ」
私
「ああ…ピコが怒りに任せて追跡してくるから?まあ、そんな気はしてたけど…」
ピコ
「逃げ足の速い君を追っかけるのは最初、すごくストレスだったんだけど…ある時点で、やたらと楽しくなった。今じゃ僕の娯楽のひとつになってしまった。
斧や出刃包丁振り回して地底の通行人を惨殺するのもエンターテイメントだ。もうやめられない。
それに君のその…外見とはまったく違う中身!気が変わりやすく注文の多すぎる、短気な性格につきあいきれる奴は、僕以外いないだろうしね。そう思わない?(ニヤッ)」
(地底人は基本、霊的意識体なので、殺されても元に戻れます)
私
「ああ…!それもそんな気がしてた!こないだ斧もって追いかけてくるピコ、笑ってたもんね?!」
ピコ
「そうそう。そうなんだよ。今やもう地底人、やめられないよ。あ、正確には、鬼ね。地底に棲む鬼を、やめられない。アストラル分身も作れるし、分身ひとつでパパ上と戦えるほどの戦闘力もある。
だから地球をさっさと捨てて、いずれは…
創造主神になりたいわけ。僕は」
ここで会話を中断。
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