ピコがだんだんキレてくる
私「ねえ、聞きたいことがあるよ」
地底人ピコ
「なんだい?意識が進化していくと、アストラル体を分割させられるってやつについて?」
私
「そう。あのさ、たとえば私が…まずありえないんだけど、パパ上と恋愛した場合、ピコって、平気ってこと?」
ピコ
「いや、平気じゃない。絶対駄目。
あいつは絶対、駄目(わざわざ歯をむき出す)」
私
「え!?いってること矛盾してない!?自分はアストラル体分割させて、かつての伴侶たちと恋愛してたりするじゃん!?」
ピコ「でも駄目」
私「なんでよ!(怒)」
ピコ
「理由はただひとつ。あいつが君にとって、僕と同じくらい縁が深く、長いからだ」
私「ん!?」
(私の魂の出自は天空人なので、パパ上が親そのもの)
ピコ
「僕はきみの一番じゃなきゃイヤだね(舌を出しイヤミったらしく言う)」
私
「は??あんた…なに言ってんの??」
ピコ
「その点きみの、地上の夫は、いいんだ。ギリギリ許せる。だって霊界の学び舎では、君らはただの同級生程度の友達同士だ。地上では、夫婦だったこと以外には仕事のパートナーしか体験してない。というか、そっちの方が断然多い。君らは信頼し合ってるけど、霊的には恋愛の分量がほぼないともいえる。わかる?」
私
「それはわかる気がする。地上の夫の人格を尊敬してるからね。でもさ…パパ上は、天空人の祖神だよ!?」
ピコ
「だから何?
宇宙船内にいるあいつの伴侶は、実の娘だろ?
むかーし自分のへそチャックの中から産んだ、血を分けた娘だ!あいつは人間を経験してないし純粋なエイリアンだから、そのへんの感覚が異常だ。僕とは全然違う」
私「ああ、そういう懸念か…」
ピコ
「きみ何か勘違いしてるようだけど。僕は元奥さんたちとそうでないのと、いろんなクリエイターと仕事してるけどさ。創作の契約を終えたあとも全員と恋愛してるわけないじゃん」
私
「それってそんな…堂々といえることなのかな?うーん。わけがわからなくなってきたよ…」
ピコ
「地底人の僕だってケンカ別れも経験するし、君みたいにピコ一番!と思ってない元奥さんだっているし。創作の内容によってはインスピレーションを送るだけに終始する場合もある。さらには相手によっては、僕が完全なる守護霊化するパターンもある。ねえ、君さ。
自分がどれだけ出来が悪いか、知ってる?」
私
「えっ…?なに急に?ピコが私をディスり始めた!」
ピコ
「君こんだけ手がかかるというのに、未だ僕と縁が続いてるのは、延々と恋愛してるからじゃん。互いにゴブリンだった大昔含め、地球にくる前の、何億年もまえから」
私「はぁ…?私がしつこいってこと?たしかにしつこいけど」
ピコ
「いや、僕らふたりとも、かなりしつこい。
そしてとなりのBL宇宙の僕らを見てごらんよ。あっちでは男性の君がとてつもなく出来が悪すぎて、あっちの僕は仕方なく、君のAIまで作って共同制作してるんだぞ?仕事ができない君の代わりに、そのAIに代役させる必要があるから。あっちの僕は、ぜんぜん金がないのにそこまでしてるんだ!」
私
「そ、それはあっちの話じゃん!となりのBL宇宙の!(焦る私)」
ピコ
「あっちとこっちは、そっくりだよ!違うのは性別と…こっちは鬼。むこうは吸血鬼であるってだけ!」
私「……」
ピコ
「そもそも僕らが共同制作したものを創造主神に提出するかわりに、最強の加護をしていただくという契約は、君が発端だ。
君が4000年まえ、わざわざ天空から降りてきて、邪悪なドルイド神なんかの供物にされたことが原因だ!!
僕はそんな哀れな君を救済する目的のために、共同制作すると誓ったんだぞ!
まさかその流れ、忘れたんじゃないだろうね!?(だんだんキレてくるピコ)」
私
「うっ…なんというか…うーん、そのストーリー、そういう順番なんだ?」
ピコ
「そーだよ!(怒)きみのために僕は、シュメール時代の元奥さんたちにもクリエイター契約を持ちかけて、創造主神に提出し続けてるわけ!まあ…今じゃすっかり楽しんでるけどね。創作って、いいもんだなーとは、思ってるよ…(ため息しつつ口角は上がっている)」
私
「……なんといっていいかわからない……」
ピコ
「そして……
出来が悪いということは、とくに欠点にカウントされないのがこの世の真実だ。
そこは重要な部分だよ。いいかい?きみ。察したまえ!」
私「すいませんでした」
ここで会話を中断。