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紡ぎ出される物語の行方

私が、

この世の物語というものはすべて事実だった

と思うようになったのはここ数年の話。

昨年亡くなった亀たちと話したくて、
なけなしの霊感を研ぎ澄ませ、

気功師の母や知り合いの霊能者たちの力も借りながら、
なんとかそれを叶えることができて。

11年一緒に暮らした亀たちは私へノアの方舟を買って出て、
大きな罪を一気に消して、今はもう転生準備に入っている。

11年前に一緒に作ったシナリオは彼らと話し合い、
少し変えて、亡くなる時期を早めて。

シナリオが変わったきっかけは私がアガスティアの葉をあけたこと。
そしてカルマ浄化の祈祷も行ったこと。

カルマ抹消は日頃から意識して音叉治療を受け、
自分でも行ってるんだけど、

浄化されるごとに無限に出てくる、自分の過去生。

大昔に思い残したことを今、何度でも、それが無くなるまでやり直してる私たち。

まるでRPG、セーブしたところから何度もプレイする。

目の焦点を少しずらすだけで、
世界を構成する素粒子が舞う姿が現れ、
いなくなった亀たちが人間だった頃の姿に戻る。

私も姿を変え、そばかすだらけの小汚いおじさんになったりして。

すぐ隣の次元では、
構成要素の素粒子がユニコーンや小人を形作り、

大昔に愛したあの人も、この人も、
私のいる場所で違う姿の人間としてはっきり輪郭をとる。

この世は夢のような場所。

思い出せばいくらでも時間は巻き戻り、
私は描きたい物語を取り出して、
紙の上であのとき叶わなかったことを叶えてみる。

今回の人生はあの物語の続きだ。

そしてずっと解決を先延ばしにしてきた問題を思い出す。

物語の続きは、普段の日常の生活で。
喧嘩ばかりしたり怒ったり泣かせたり、
騒がしすぎる日常を、どうやってあの物語の続きとして彩ったらいいのかな?

この物語が終わったら、
どんな物語が待っているのかな。

昨年アガスティア寺院の通訳が言った。

「あなたは死者の願いを叶える人生を送るだろう」

そのとき意味はわからなかったけど、

いま私の周りには、かつて愛した死者がたくさんいて、
耳元で物語を語り出す。

私は今生、誰かのために。

物語の続きを描いていく。

愛する人のために。

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五月女夕希/野良漫画家
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