吸血鬼のヒーリング能力
私
「さっき、お寺で起こったことを話したいな」
地底に棲む吸血鬼の夫ピコ
「ミスター空海のいるお寺で、朝から頭痛に悩まされている君に頼まれて、痛みを僕が消しちゃった件ね」
私
「そう。どうしてあんなに一瞬で…強力にヒーリングできるの?」
ピコ「僕が4500歳の吸血鬼だから」
私「それだけ?」
ピコ
「それだけ。というか…それだけっていうけど君、僕の、物理次元に対する影響力についてどう思ってるの?」
私
「以前言ってたよね。吸血鬼は半霊半物質だから、幽霊よりも人間に近いって」
ピコ
「そうなんだけどさ…少しまえに、僕は君に血と内臓をほんの少し…本当に小さなカケラを与えただけで、君の肉体はバージョンアップしただろ?そして君はイマイチわかってないみたいだけど…」
私「なに?」
ピコ
「僕がなんらかの意思をもって君の前に現れるとき、君は僕の、物質化したような圧を感じとれるだろ?はっきりと、体感として。これがどれほどの影響力なのか。今までを振り返ってみてごらんよ。かつて君のガイドの中で、明確に、物理的に影響してきた存在はあった?」
(注→ピコ、バビロニアママ、イレイサーはガイドではなく、私の契約に関わる長い関係)
私
「えっと…国常立大神のご眷属の…双尾の狐?」
ピコ
「それはそうなんだけど…双尾の狐は神仏だ。ガイドとは違う。超高次元存在だから、惑星直列が起きた4月に、必要があって双尾は君の子宮筋腫を消した。でも…」
私
「私の個人的な守護存在の中で、あなたほど明確にヒーリングできる存在は…」
ピコ
「いない。バビロニア母だって、君へのヒーリングには限界があった。彼女の持つ力と僕の持つ力には差があるから」
私「どうしてチカラの差があるの?」
ピコ
「さあね…もしかしたら僕が、地底で吸血鬼として、勤勉に仕事をしているからかもしれないね。創造主神に捧げる創作物を作るために、身を粉にして働いてるからかもね」
私「創作の奴隷…」
ピコ
「そうさ。創造主神が宇宙の運営に飽きてしまわないために。地上の人類の霊性進化のために。多くの古い魂をヒーリングするために。自分で言うのもなんだけど、僕は奴隷としてはかなり優等生だと思うよ」
私
「血族の子孫から、牙を使わず吸血してるから業も少ないし?カリフラワーも食べるライトボディの吸血鬼だし?」
ピコ
「そうそう。そのとおり。対象の力量を測るとき、神の視点は大事だ」
私
「なるほどね…本当にさっきはびっくりしたよ。今まで私が頭痛のときに、ガイドにヒーリングを頼んでも、完全に消してもらうことは難しかったんだよ。和らぐくらいで。でもそれでもすごくありがたかったんだけどね」
ピコ
「君は薬を飲みたくない。僕も服薬は賛成しない。ただでさえ弱い君の内臓に大きな負担がかかる」
私「わかってるんだけど…」
ピコ
「これからは僕に言えばいいじゃないか。痛みの原因が霊障のときは、イレイサーに吸引してもらえばクリーニングできるし」
私
「うわあ〜心強いね…うん、ありがとう。ほんとに」
ピコ
「まあね、今世の君の肉体がどうしようもなく弱いということや、その依存的な性格(!)もあってね…つい、世話を焼いたほうがいいんだろうと思ってしまうってのもある。僕が高次元存在じゃないから、なおさら」
(注→高次元存在たちは本人の自律をよしとするのであまり手助けしない)
私
「じゃあもっと、媚を売っておかないといけない気がするけど…私に何ができる?」
ピコ
「君そこまで器用じゃないだろ。まえにも言ったけど、今世はちょっと、馬鹿め設定(!)で生まれてるんだから。できないことはしなくていい」
私「言葉が苛烈!」
ピコ
「それにバビロニア母は、いちいち振り回される君が面白いらしいよ。だから、そのままで(にやにや)」
私「………」
ここで会話を中断。
制作に入ります。
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