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吸血鬼とのパートナーシップ


「地底に棲む吸血鬼夫よ、提案があります」

吸血鬼夫「なんだい」


「今さらだけど、あなたに名前をつけたいんだよ。ペンネーム的に」

吸血鬼夫
「別にいいよ。君がこっそり僕を「ピコ」と呼びたいのは知ってるけど?」


「あなたは私に名前を教えてくれたけど…noteの記事にするときはじゃあ、ピコと呼ぶね。あなたの存在が描かれてる世界中の作品の中には、あなたが教えてくれた名前をそのまま使ってるものもある。私はあまりそれを知られたくないの」

ピコ「好きにしなよ。すべて君の自由だ」

(今日からわざわざ「吸血鬼夫」と変換せずに済むのだ…!ラクだ)


「ところで今日、母の気功の師匠のところへいきました。その奥さんが霊能者でね。私とあなたとの会話をダブルチェックしてほしくて

ピコ
「君は僕を悪魔的存在じゃないかと疑念を持ってるもんね。でもそれは仕方ないと思ってるよ。このあいだ僕は君に血を与え、肉体の一部を与え、新しいよっつめの契約をした。その結果として、君は肉体がバージョンアップした。まるで、悪魔との取引だと言いたいんだろう?」


「そうなんだよ…とても、悪魔的。普通に考えたらね。でも…」

(俯いていたが、顔をあげ、ピコを見据える)


あなたは私に、よく寝ろ、食べ物をよく選別しろ、流されず自分軸で生きろ、今の家族を大事にしろ、など、どう考えても…求めてくるものが…善なるもののように思えるし。それに…弁財天様もガネーシャも、石長姫も、空海さんプレアデス艦隊も、正神界由来の神仏たちが、あなたとの契約にとりかかれと言った」

ピコ
「にやり。彼らのメッセージを信じる…信じたいんだね?君は」

私「もちろん」

ピコ
「じゃあそれでいいじゃないか。僕が君の潜在意識に送信するシナリオを、君の物語とミックスして描いてくれたらいいさ」


アガスティアの葉の預言のままに」

ピコ
君は死者(僕)の願いを叶えればいいんだ」


「わかったそうする。話を戻すと、その霊能者はね…あなたとバビロニアママ(大昔の義母)を視て、怖い地底人だといって戦慄してた。でも、まあ…私を創作の奴隷だということで…よしとしてくれたよ。あなたと共同制作しないと、私は今世を死にきれないって。私もそう思う」

(ピコ、吸血鬼特有の究極の無表情でこちらを見ている)

私「そして…ふたつめの提案」

ピコ「なんだい?」


「私たちには大昔の、婚姻契約があるわけなんだけど…当分セフレに格下げしない?」

ピコ「はあ?」

私「そういう展開の方が新しい風が吹くと思うんだよ」

ピコ「わけがわからないんだけど、僕の同意は?」

私「必要?」

ピコ「必要に決まってるだろ(怒)」


「怒らないでよ。私はあなたと違って、浮気性じゃないんだからね。それに…なんかね…前向きになりたくてねえ。物理次元においては、人間関係はなかなか…維持継続は難しいものだと思ってて。物質が劣化、老朽化するのと似ていて、このパートナーシップをどうやって現状維持し、より深める方向に努力できるか、みたいなね。頑張りすぎずに挑戦したいわけ」

ピコ
「要するに、僕らの関係に…意図的に、新しい、変化挑戦の要素を注入してみないかと」


「そう。だって昨日までは、大昔の記憶をおさらいし続けるだけのコンタクトだったと思わない?」

ピコ
「まぁ…そうだね。人間である君と吸血鬼である僕が、相互にコンタクトしあうという珍しい行動以外は、夫婦の振り返り期間だったかも」

(ピコ、天井を見る。ぼんやり考える仕草)

ピコ「君は吸血鬼になりたいと言っていたけど…」

私「今もなりたいよ」

ピコ
「その必要ある?だって何度も言ってるけど、吸血鬼は冷凍保存の生き物…死者だ。ずっと、淡々と、同じ仕事を続けていくんだ。やがてそれに飽きるまで、同じ意識を持ち続ける。吸血鬼の人生は、どんなに新しい情報を入れても、チャレンジしても、物理次元の人間に存在を認識されないのに、そのサポートをしなきゃならない。その様子じゃ、きっと君は100年ももたずに飽きてしまうよ」


「それでも吸血鬼になってみたいんだよ。だってただ生きてるだけじゃ、吸血鬼って、なれないでしょ?」

ピコ「そんな視点?」

(眉を顰めて目を見開くが、口角はあがり歯が露出)


4500歳のピコと、42歳の私が、契約を抱えたまま新しい関係性にチャレンジする。夫婦よりもう少し…ラフというか、そんな感じに」

ピコ
「まあ、好きにしたらいいさ。君の自由だよ。いつだって君の自由なんだよ、本当はね」


「そういってくれると思ってた。やっぱりあなたは私の夫なんだなと思うよ」

(ピコ、肩をすくめため息)

ここで会話を中断。
ピコがそろそろ寝ろというので、寝ます。
午前3:52。

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