吸血鬼とアストラルトラベル①
私
「今日はなんだか、ピコとの交信が遠く感じてさ」
地底に棲む吸血鬼の夫ピコ「だからさ、それは…」
私
「私が睡眠をおろそかにしたせいだっていいたいんでしょ。わかってるんだけど…どうしてもペン入れしたいページがあって。でも寝る直前に、あなたが私の脳?らへんに手を入れて、ヒーリングしてくれたのがわかったよ。ありがとう」
ピコ
「睡眠は大事。脳疲労は変性意識にうまく入れなくなるから、避けてほしい。僕は深夜きみに情報送信してるんだからね」
私
「気をつけるよ。今日は昼寝のあと家事やりながら、あなたの名前を呼んで、アストラル体であなたのあとを追ってみた。バビちゃんいなかったね」
ピコ
「バビロニアは基本的に血族のところへ見回り行くの、興味ないからね」
私
「まず、海が視えて、夕陽がさす砂漠が視えて…白いお城?宗教施設?みたいな建物が視えた。そして陽に焼けたスーツの男性の顔のアップ。ターバンしてる。40代くらい?そして車に乗る」
ピコ
「シリア。彼は政治家。僕の物理的子孫だよ。血族の見回りに行ったんだ。ここでの僕の働きは守護」
私
「へえー、なんかさ、そうやっていつかピコみたく、血族の守護の仕事とかする日がくるとしてね…想像してみるとさ。私にできることってなさそう」
ピコ
「そんなことない。今の段階でもすでに、できることはあるよ。だって君たくさんの転生歴があるじゃないか。今は今世の記憶だけしかないからできることはないと感じるのかもしれないけどね。
でも、全部の過去世データを自由自在に使えるとしたら…君の意識体がもっと大きくなったらそれができるんだけど…つまり、実は自分で思ってる以上にやれることはたくさんあるってことさ」
私
「そうか…ねえ、ピコって本当によく説明してくれるよね?」
ピコ
「にやり。僕のような地底の吸血鬼や悪魔など、闇側の存在は饒舌で小言が多い。そして恩着せがましいくらい世話焼きだ。といっても僕はもともとおしゃべりな方ではあると思うけどね。バビロニアなんかはほとんど喋らないだろ」
私
「私バビちゃんからは「魂の契約…」という3語文までしか聞いたことない。あと嘲笑」
(ピコ、テーブルに肘をつき、ぼうっと空中を眺める)
ピコ
「君は4500年まえ、僕が人間を生きた最後の人生において、妻のひとりだったわけだけど…。
10月に君の霊感が今までよりひらいて、こうやって直接的なコンタクトが始まって。君が僕に質問したりしてるでしょ。僕が一方的に、見返りなくインスピレーションを与え続けるだけではない、相互のやりとりがあるという意味で…僕はかつてなく人間だった頃に戻っているよ。
懐かしい…情熱的で、悲しい。そしてふざけたい。いたずらもしたい」
私
「えーっと、バビちゃんと一緒に、全力で私をおちょくってるってことよね?」
ピコ
「僕を茶化すなよ。僕はバビロニアほどリアリストじゃないんだ。もう少し単純で、ロマンチストなの」
私
「相互の同意のもと、完全なる支配下でありながら、気づかないふりをし、わがままに振る舞うという、大人の遊びをしてるんだよ、私は」
ピコ
「君のそういうところが喰えない奴だなと…僕を微妙にイラつかせるのが上手いんだよ。昔から。さんざん世話焼かせておいて、気づいたときには僕のほうが君のいいなりになってることがほとんどだった。懐かしいな…」
ここで会話を中断。
ピコはマジでしんみりしてる感じでした。
ピコとは言語感覚というか、コミュニケーションにおける感覚が非常に近く、大昔、やりとりを、駆け引きを楽しんでいたことを思い出しました。
4500年間におけるアストラル体での交流でも、同じことを続けてきたのかもしれないです。
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