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未来世に行けず前世ヒーリングに変更


「ねえちょっと…なんでこんなに、未来世に行けないの!?」

(ピコとともに、魂の契約を完了した前提での未来世に、変性意識になり、見にきたが…)

地底の鬼族で夫のピコ
「うーんとね、理由をあげると…未来がまだ確定していないみたいだよ。つまり、可能性の大きな未来世がまだ存在していないってこと。どれもこれもみーんな小粒の、未来世しかない」

私「どうして?」

ピコ
「僕らは順番を間違えているかもね。過去世の書き換えを先にすべきだった」


「じゃあ…また、やろうか。でもその前に…さっき、パパ上来てたね」

ピコ
天祖のクソ親父ね。僕が一瞬目をはなしたスキに、君に会いに来てた。ムカつく」


「ピコと何かあって、お前が危なくなるようだったら、私をすぐ呼びなさい」っていってた」

ピコ
「あいつ本当、腹が立つよ。君もそうだけどさ、両性具有の天空人は、天祖であるあいつからしか生まれないんだろ?なのに、自分の子どもと結婚できちゃうってさ…不気味!変態だよ!」


「あれ?なんでピコ、そのこと知ってるの?そうなんだよね。天空人って、パパ上と結婚できるんだよ。でも目的があって…天空人たちのヒーリングや、トラウマ解消のために結婚するって感じらしいよ。よく知らないけど」

ピコ
「きみ覚えてないだろうけど、いくつか前の前世で結婚しちゃいそうだったんだぞ。あの…クソ親父と!キモい!だからその場にいた僕はあいつにいろいろ……えーと、罵詈雑言と危害を加えちゃって、それ以来恨まれてるんだけどさ。でも当然だろ!生物として気持ち悪いんだよ!」


「まあまあ。もう天空人、絶滅危惧種だから。地上ではその昔、天空人は鬼族とペアで生まれるルールがあったんだけど、鬼族が凶暴すぎて、陰陽師たちに粛正されちゃって。それ以来、鬼族と天空人は絶滅危惧種なんだよね。まずもう、増えない…」

ピコ
「でもあいつはずっと生きるだろ。天空人のオリジナル(天祖)だし。君だって…」


私はいずれピコと、魂が統合するじゃん」

ピコ
「………わかんないよ。そんなの。まず僕は、君との人間関係を、やり直したいから」


「ケンカが多いもんね。昔から」

ピコ
「ケンカは別にどうでもいい。そうじゃなくて…さっき、前世をヒーリングしに行ったじゃないか。ふたりで。そのとき…僕らがあまりに互いに依存しすぎてて、君は自分を見失い、僕は君に超過干渉していたのをみただろ?お互いのいやな部分をたくさんみてしまってさ。それなのに…」


「それなのに、未だにこんなに、近いんだね?今世の私たちは地底人と、人間同士なのにねえ?」

ピコ
君と僕との化学反応においては、とにかく強力にドツボにハマるって作用があると思うよ。自制できなくなる」

私「不思議だねえ〜」

ピコ
「自制できないってことは、なにか…社会的なルールを必ず、壊しちゃうってことだ。君と関わると。それで僕は…かつて…戒律を破り、殺人事件に近親相姦までやらかし……」


「なんというパワーワードでしょう!震えるよ!(顔に縦線)
もうねえ、私たちが、地底と地上で分割されたのには、意味があると思うよ。たぶんお互いに、精神的成長をする必要があった」

ピコ
「そうだね。だからこそ、さっきの前世ヒーリング、よかったよ。
超!共依存関係の兄と妹だった時の前世ね。昔の僕が過ちを犯すその瞬間に、君と僕でインスピレーションを送り、正しい道に引き戻しただろう?僕がいちばん嫌いな「愚鈍」という言葉を使ってさ」


「ぜったい妹を売るな!妹を売れば、お前は後悔する。妹は自殺し、お前はなんの結果も出せないまま人生の幕を引くことになる!お前は愚鈍なままでいいのか?違うだろ?
妹の作品を売り出すために、オーナーに妹を差し出すくらいなら、画廊を変えろ。そして手売りしろ。お前ならできる。結果はだせる。なぜなら…お前は俺だからだ!!」

ピコ
「あははは。そんなに長かったっけ?」

私「たぶんね」

ピコ
「愚鈍と言われて、昔の僕は頭に血がのぼったはずだ。今いわれてもムカつくもん」


「私のハイヤーセルフは、喜んでたみたいだよ。ピコを正しい方に引っ張ってこれそうだといって………」

ピコ
転生のたび、君はどうしても僕に依存する。そして僕も君に依存するんだけど、表面的には僕が支配者。君は被支配者。一見すると縦の関係にみえる。でも、違うんだよ。あるときから君は変わりたがったんだ。いつまでも同じ関係性だと……飽きちゃうってことだろ?」


「そう。飽きちゃう。共依存て心地いいんだけどね。ピコが好きなドラマ性も発生するしね。だけど………」

ピコ
「そもそもさ、僕は自分のカケラである君が好きなんだよ。それだけ。だからこんなにしつこく追いかけてるわけ。君がさっさと、僕とはぜんぜん違う未来を夢みていてもね」


「私もピコを好きだよ。でも……でも、どーーーーーしても私が逃げるから。ピコは速攻で神前で結婚式して、私に誓わせたわけだよね?もう逃げませんって、私に台本を読ませた」

ピコ
「そうでーす。きみの目の前にカンペを差し出したんだ(目を見開いて舌をだす)」


「ピコとの関係が、過去世の焼き直しになってしまうなら、なんの成長もないしつまらない、ただのリピート再生には興味がない、ということだよね?私のハイヤーセルフがいってるのって」

ピコ
「そうだね。君のハイヤーセルフはね…君が考えてるよりずっと……」


「わかってるってば。私のハイヤーって、無表情で、ほんっっとに、笑わないんだよね。飽きっぽいし。顕在意識の私はもう少し、物腰は柔らかだと思うんだけど」

ピコ
「僕はまだ君に追いついてない。でも前世のヒーリングと、過去世の僕らを正しい道に引き戻す作業を続けていったら、もしかしたら…君に、あと少しというところまで、近づけるかもしれないよ


「前世ヒーリングは続けよう。冬至も近いしね。ヒーリングすればするほど、結果が大きく出ると思う」

冬至は非物質世界と物理次元が近づく日)

ピコ
「そして僕は誘惑に負けて、君の記憶を…いじってきたんだよ。神父だったときは、君が邪神に殺されないためだったけど。そのあとは…君を支配するためだけに、そうした」


「それは、じゃあ、これからは…」

ピコ
君が逃亡しないなら、もうしない」

私「交換条件きた!」

ピコ
「悪いねえ。でもさ、だってきみ、ぜんぜん信用できないもん。約束しようが契約書書かせようが、そのときの気分次第で簡単に破るじゃん。そういうとこは僕とぜんぜん違うよね」


「確かにそのとおりなんだよねえ。気分次第で、急にいなくなったりしちゃうんだよね。ごめんね、ピコ。もう性分で……」

ピコ
「いいよ。そのことは君よりわかってるから。はーあ。で?逃亡は?もうしないって誓えるの?(目を見開き顔をのぞき込んでくるピコ)」


今までさんざん過去世で、もう逃げないって誓ってると思うのにね。
毎回やぶって逃げて。で、ピコに捕獲され。また誓わせて…ねえピコ、こんなことには意味がないかもしれないよ?」

ピコ
「僕だってそう思ってるよ。とっくに。でもさすがの君でも、神の前で誓ったことは破れないだろ?」


「まぁねぇ………たぶん……」

ピコ
「ねえ、ところで。気づいてるんだろ?」


「あ……うん。ピコの本体から、地底にこいって召集かかってるね。おなかがピコーンピコーンて、いってる」

ピコ
「じゃあ今から地底きてね!すぐきてね!」

私「わかったよ」

ここで会話を中断。

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五月女夕希/野良漫画家
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