人類が地球外に移住する際に「持ち込まない」と考えられるもの

 地球以外の惑星や天体を、人類が住める環境に作り変える技術やプロセスのことをテラフォーミングといいます。
 具体的には、現在の科学技術を使って、その惑星の大気、気温、地表、さらには水の供給などを調整し、地球のような環境を作り出すことを目指します。

 人類が地球以外の惑星へ移住を計画する場合、「持っていかない」と考えられるものについては、さまざまな観点から選別されるでしょう。
 以下にいくつかの例を挙げてみます。

1. 害虫や病原菌
例えば、蚊やゴキブリといった害虫は、人間に不快感を与えるだけでなく、病気を媒介するリスクが高いことから、移住先には持ち込まないようにされる可能性が高いです。特に、蚊が媒介するマラリアやデング熱といった病気は、新しい環境での健康リスクを増加させる可能性があるため、持ち込みを避ける選択が一般的だと考えられます。

2. 環境に依存する生物
特定の環境に強く依存する生物、例えば、非常に特殊な生態系に生息する微生物や植物なども、持ち込むのが難しいと言われています。これらの生物は、新しい惑星の環境に適応できず、生態系を壊してしまう可能性が高いため、慎重に選ばれるのではないでしょうか。

3. 不要な廃棄物や汚染物質
地球上で発生する多くの廃棄物や汚染物質も、移住先に持ち込むことは避けられると考えられます。例えば、プラスチックごみや有害な化学物質などは、新しい惑星の環境を守るために持ち込まない方針が採用されることが多いのではないでしょうか。

4. 非必須の文化的資産
文化的価値のあるものの中でも、必需品ではないもの、例えば非常に大きなモニュメントや建造物なども、新しい惑星には持ち込まれないと考えられます。それらを再現するコストが非常に高い場合、データや記録として保存される選択がされる可能性が高いです。

5. 生態系を乱す可能性のある生物
新しい惑星の生態系に悪影響を及ぼす可能性のある生物、例えば外来種問題で知られるような捕食性の高い動物や繁殖力の強い植物なども、慎重に管理される必要があるようです。このような生物が現地に持ち込まれると、現地の環境を壊してしまう恐れがあるためです。

■考慮される要素
どの生物や物を持ち込むべきか、また持ち込むべきでないかは、主に以下の要素が影響すると考えられます。

・新しい惑星の環境への適応性
・人類の生活における重要性
・環境への影響
・移送のコストやリスク

 以上のような理由から、人類の移住計画では慎重に取捨選択が行われると思われます。
 この選択は、科学的な根拠や倫理的な観点から議論されることになるでしょう。


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