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ラーニングコミュニティを実証的に行ったのでまとめてみる(未完)

私が、2021年に取り組んできたことのひとつにUdemyを利用するユーザーのコミュニティ開発があります。実際は、ランサーズの「研究員制度」を間借り(スポンサード)する形で、人を集め、「Udemyだけで月5万円を稼ぐ」という共通目標を立てて作っていったわけなのですが、うまくいったことといかなかったことがあったので、まとめてみようと思います。7割くらいはチームメンバーのアクションなのですが、いったん度外視してまとめていきます。

なぜコミュニティに興味をもったのか?

POOLOとの出会い

私がコミュニティの重要性や面白さに出会ったのは、2019年にPOOLOというTABIPPOが主催するコミュニティで学ぶ学校に入ったのがきっかけでした。

POOLO(1期)については、そもそも立ち上がったばかりで、コンテンツ自体はそれほど強くなく、どちらかという角度の違ういろんなウェビナーを受けているだけというような印象で、それほど、役に立ったという実感はなかったのですが、そこで出会ったコミュニティが自分の学習を加速することに結構役に立ったというのがあります。一人では続けられなかったであろう学習が周りもやっているし、一緒に実践できる場を創りながら学べるので、非常に役に立ったと思っています。

She likesという競合の存在

3年前から社会人向けの学習プラットフォームにUdemy事業に携わっていますが、そのころから注目していたのが、She likesという競合でした。当時はまだ競合といえるほど、大きな存在ではなかったですが、コミュニティをうまく活用したビジネスモデルはPOOLOに通じるところ(POOLOよりもはるかに先進的ですが)もあり、なによりもソーシャルメディアをうまく使ったマーケティングが素晴らしいなと思っていました。

社会人教育事業に携わるようになった時から、(一般的な)社会人にとって学習をはじめることより、継続することの方が大変だという認識を持っていました。

当時からUdemy事業に足りないのは、「コミュニティ」と「コーチング」だと思っていました。というのも、どんなコンテンツを提供できるか以上に、どうやったらそのコンテンツを利用し続けてもらえるかというのが大切だと考えていたからです。まさにShe likesはそのどちらも持っていたサービスでした。(スケールが難しい手法であるが、面白いやり方だと思っていました。)

コミュニティの目的と方法

コミュニティの目的

今回のコミュニティにおいては「ラーニングマップなどを含めたユーザー事例の獲得」と「SNS(note,twitterなど)内のUGCの獲得」2つのKPIをたてて、企画していました。

ベースはランサーズの研究員制度

コミュニティをどうにかして開発したいけど、なかなか社内決裁も取れず、ほぼ諦めていたのですが、ランサーズさんとの縁もあり、(こういったパートナーシップ案件を推進している同僚の調整力もあり)、新しい働き方LABの研究員制度に参加することになりました。

主サービスとしての位置づけではなく、コミュニティ開発の実証実験的な位置づけでの実行になりましたが、コミュニティっぽいものを一つ、生み出せたことが非常によかったと思っています。(企業案件としては、一番応募者数も多く、想定以上の競争率になりました)

コミュニティをやって気づいたポイント

参加者選定について

(私は直接選定や集客には関わっていなかったのですが、)参加者の募集は5つのカテゴリーに分けて、希望するものをそれぞれの応募者が選択して申し込みするのですが、今回、かなりの量の応募がありました。

選定の際には、いくつかの条件や、志望理由書の内容を中心に地域や職種、雇用契約の状況などいくつかのセグメントに分けて参加者を決定しました。ただ、実際の運営観点ではこのセグメント別での参加者選定が大きな課題となりました。

学習内容をベースにグループ構成をとっていった結果、現在のスキルレベルの違いコミュニティの活用度合いがまばらとなってしまい、コミュニティを進めるうえで、大きな課題となりました。つまり、どの参加者を中心に据えて、企画を実行していくべきか分からなくなってしまったということです。

1点目の「スキルレベルの違い」は、典型的な例として、すでにフリーランサーとして、一定の稼ぎがある人とない人があります。当然、すでに稼ぎがある人にとっては、そもそも受注や営業の手法を0から学ぶ必要はなく、より効率的な、もしくは、ノウハウベースの手法が知れれば問題ないわけですが、ない人にとっては、そもそも営業とは、コンペとはどうやって応募し、何を提案していけばいいのかから一緒に考えていく必要がありスタートラインが根本的に異なっています。その違いが同じコミュニティに所属しているという価値を下げてしまったように思います。

2点目の「コミュニティの活用度合い」の違いについては、そもそもコミュニティを使って学習モチベーションを保ちつつ、学習を進めていく学び方を実践するにあたり、そういった学び方自体が取り組んでみたい人(もしくは、そのいったものがあった方が、学習が進めやすいと感じてくれる人)でないと、コミュニティを利用して学習する意味を感じてもらいにくいです。その点を考慮せずに参加者を選出してしまったため、コミュニティがうまく回りきらなかったという印象を感じました。

今後、同様の形でラーニングコミュニティ開発に挑戦するのであれば、下記の項目やステップを参加者選定に活用したいと思いました。

①スキルレベルの均一化
②事前面談によるコミュニティ適応度の確認
③地域やスタンスなど、学びあいが成立するための調整
④学習領域の絞り込み(webデザイン、動画、ライティングに絞るなど)

コミュニティ運営について

コミュニティを盛り上げようと企画し、実施したことは下記の4つです。

①コミュニティにモデレーターが参加者として参加(共通の目標を持つ)②Tearoom(週1回の雑談時間)
③DEAL hour room(2週に一回、土曜日に学習のためのオンラインルームを設定)
④参加者用コンペ

①~③は、コミュニティ内での会話にきっかけを作り、横のつながりを作りつつ、学習意識作りをめざして実行しました。ただ、(参加者選定の際にも述べた通り、)「コミュニティを利用したい」と感じていただける方ばかりではなかったためか、一部の参加者のみが参加する場となってしまいました。その参加者の方々とは、よいつながりを生み出すことができたのですが、逆に参加しなかった方々の離脱につながってしまったように思いました。

前半の参加者の方々の取り組みを見て、学びにドライブをかけようと実施したのが、④のコンペでした。それに加えて、任意参加だった、tearoomを学習カテゴリーごとに分けて、お悩み相談やヒアリングを実施しました。

結果として、最後まで参加してくれた方々はそれぞれの目標に対して一定の成果を残すことに成功し、素敵な研究成果報告書を作成いただきました。

しかし、もっと事前にコミュニティの課題を把握しておけば、より多くの参加者がもっと満足のいく結果を残せたのではと思っています。

もっとこうしておけば・・・と思ったことは下記のとおり

①コンペのようなアサインメント性の課題を定期的に実施するべきだった。
②(月に一度)共通の動画を見るなど共通のタスクを課すべきだった。
③学習が滞った際にサポートできるメンターをおくべきだった。
④スキルのみの取得でなく、営業やコンペなどのやり方までフォローするべきだった。
⑤スケジュールを個々に委ねるだけではなく、マスタスケジュールのようなものを準備しておくべきだった。

当然、できることとできないことがあるとは思いますが、次年度以降はこのあたり、企画段階で提案・導入できるように努力したいと思いました。

最後に

コミュニティに挑戦してみて、うまくいっていないと感じていた時も参加してくれている方々に、いろいろ励まされ元気をもらいました。本当にありがたかったです。

今回は、学びを進めるためのコミュニティの挑戦結果なので、他のコミュニティづくりには生きない部分も多いですが、改めて、個人が自由に行うあそびを残しつつ、ある程度、(運営者側が)「どうしてほしいか」は設計する必要があるのが、コミュニティだと思いました。目標だけ伝えて、あとは自分でどうぞだけでは立ち行かなくなってしまうということ、実感しました。
加えて、学習領域(主にプログラミング)によっては、サードパーティを活用したコミュニティだと成果につながりにくいことも分かりましたので、今後は、どの領域を外注し、何を内製していくのかをもう少し深めたいなと思っています。

そして読み返してみるとまとまりがないので、そのうち書き直そうと思います。

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