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給与の◯◯手当という聞こえの良い罠

こんにちは。すずです。
転職を考えている時に、どう言った点を重視するでしょうか?
休みの多さ、業務内容、勤務地など。。様々な要素がありますが、中でも給与賃金について気にならないと言う人は少ないと思います。

今回は過去に私が中小企業に転職して、入社後、罠だらけの給与賃金体系を目の当たりにした実体験を書きます。

手当と聞くと、『こんなに手当付くの?嬉しい』とか『これはプラスαだね』とか良いイメージを持つ人もいるかもしれません。
もちろん、プラスに働く手当もあります。家族手当、資格手当などは働き手のモチベーションアップになるものもあると思います。
ところが、企業によっては訳の分からない手当が存在し、働き手に取ってマイナスにしかならない手当があります。

皆勤手当・・・1日も欠勤がなければ支給
精勤手当・・・熱心に勤める社員に支給
調整給・・・何を調整?
職務給A・・・Aとは??
基本加給・・・意味が分かりません笑

これは私が勤めていた会社の手当を参考にした一例です。
これらの手当が含まれた給与例を示します。(わかりやすくする為、控除は無視します)

基本給 150,000円
基本加給 40,000円
調整給 20,000円
職務給A 20,000円
皆勤手当 10,000円
精勤手当 10,000円
◯総支給額 250,000円

手当を含めて総額25万円、額面だけ見れば違和感は無いかも知れません。
しかし、この給与体系にはとんでもない罠が隠されています。

①時間外労働(残業代)
残業代は時間単価×120%みたいな形で金額が決まる事が一般的です。
その時間単価ですが、これが基本給から算出されたらどうでしょう。
月160時間の勤務とすると、、
A:150,000円 ÷ 160時間 = 938円
基本給がそのまま25万円であれば、、
B:250,000円 ÷ 160時間 = 1563円
残業割増が120%と仮定すると、、
Aは1,126円 Bは1,876円
金額差は700円強となります。当然、時間外勤務が増えれば増えるほど、その差は顕著になります。

②賞与
察し良い方であればお気づきでしょう。
賞与は基本給ベースで算出することが多く、手当は賞与に反映されません。
もし年間5ヶ月分の賞与とすると、
A:基本給150,000円×5ヶ月= 750,000円
B:基本給250,000円×5ヶ月=1,250,000円
その差は歴然です。

③定期昇給
これは私が勤めていた会社のやり方ですが、5,000円の昇給という通知があり、給与明細を確認したところ、基本加給という項目が増額していました。
これは時間外勤務割増や賞与に影響しない項目であり、昇給に値するのか否か疑問が残る内容と言えます。

④給与減額
こちらも以前の勤め先での例になりますが、業績不振により給与見直しがあるとの通達があり、その内容は基本給の5%減額と精勤手当の廃止でした。
これを機に退職する従業員も出たことは言うまでもありません。


手当と言えば聞こえは良いですが、真の目的は給与を細分化して、人件費を抑えることです。
また、手当という制度は会社にとって扱いやすく、いざとのなれば理由を付けて廃止し、経費抑制の第一案とすることもあり得ます。
この様な制度がある会社は、裏を返せば、あの手のこの手を使って人件費を抑えなければ経営が立ち行かない会社であるとも読み取れます。
当然、従業員に対してリスペクトも無く、賃金以外も従業員に不利な制度が横行している可能性が高いです。

転職を考え、求人票の給与欄を見る時は総額だけで無く、手当や◯◯給などの記載について良く確認して、深読みする事をオススメします。面接まで進んだ時、不明点は必ず聞くようにして下さい。
入社は会社と個人の契約である私は思います。と言っても横柄になることは良くありませが。。笑

人は変えられません。自分は変えられます😊

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