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トランスジェンダー鈴木優希が子供の頃隠れてしていたたった2つの楽しみ。

僕はLGBT、トランスジェンダー、FTMです。

現在は性別適合手術を経て性別「男」鈴木優希として生きています。

いつまでも若い気持ちでいたが、去年、40歳になりました。

物心ついてから性別を変えるまで性別違和を抱えて、散々悩んだくせに、喉元過ぎればで当時の事なんてすっかり忘れていた。

正確には、思い出したくなくて忘れようとしていたのかもしれないけど。

現在、LGBTセミナーの仕事に携わせて頂いた事をキッカケに、これまでの「自分を振り返ってみる」作業をしていると段々蓋をしていた気持ちが溢れてきた。

生まれたときは女。本名は「英理子」だった。

この間、実家に行った時、

カミングアウト前。

誰にも性同一性障害を告白できずに自分だけで葛藤していた幼少期、思春期に自分だけの楽しみで、コッソリしていたことを思い出した。

見た目も存在も「女」だったけど、気持ちはずっと「男」だった。

その気持ちは自覚していたが、幼いながらにそれが「ダメな事」だと自覚していたから、親にも誰にも言わずにいた。

そんな「英理子」の密かな楽しみがあった。

本当に密かな楽しみだった。たった2つの事。

それは、お父さんのスーツを羽織って鏡の前に立つこととお風呂上りに濡れた髪の毛を櫛でオールバックにした姿を眺める事だった。

ただそれだけ。

自分だけの部屋もなかったから、ほんの何分かの事だったけど、その鏡の中の世界だけが本当の自分でいられてワクワクした。

誰も家にいない時は時間を忘れて鏡の中の世界を楽しんでいた。


長い間、そんな事だけが楽しみだった。


でもそんな時間があったから、生きてこれた気もする。

僕は今名古屋市中区錦3丁目で経営しているオナベバーVenusの求人のキャッチコピーは2007年の開店当初から「自分らしく生きる場所」としている。

「自分らしく生きる」そんな当たり前の事が僕たちLGBTにとっては難関なのである。

自分の気持ちを欺くこと、その辛さはなったものしかわからない。

でも、人間は凄い。

どんな状況であっても、自分を救う「何か」を見つける。

だからもし「今」しんどくても、大丈夫。

何かを探すから。もがきながら、探すから。そして見つける。

今日より生きやすくする何か。今日を生きるパワーになる何かを。

自分を信じてみよう。


鈴木優希のセミナー活動、LGBTについてのコンテンツを掲載しているオフィシャルサイトも是非見て頂けたら幸いです。

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