師匠への御礼
六甲を降りて、僕は師匠の元へ向かう。師匠に会うのは2年ぶりだろうか。久しぶりの再会である。
「3月末をもって早期退職しました。今は起業の準備をしています。ここまでのお導き、ありがとうございます。」
これが本日、僕が言いたかったことである。
それともう一つ。
「カイシャを辞めて起業するということを、これほど多方面から考える事になるとは思いませんでした。」
これはまさにホンネである。
自分の夢ってことのほかに、自然のこと、地球のこと、そして神や見えない世界のことetc.・・こんなさまざまな視点から、僕は起業を考察するようになったのである。
沢山話し込んで、久しぶりに施術も受けた。
結果はどうであろうか?
ご先祖のことはもういいです。右腕に霊がしがみついて引っ張り込もうとしていますが、左腕に小さな狐がいて、そっちに行かせまいと必死に噛み付いています。
この狐に心当たりはありますか?
師匠はそう言う。
僕は答える。
「それなら地元の稲荷神社でしょうか。祖父が賽銭箱を寄進しており、僕は「じいちゃん神社」と呼んで、お掃除したりしていますので。」
師匠は頷き、続ける。
そうですか。右腕の霊は切ったので、狐は今は横にいます。この狐は「道案内」ですから、今後、案内があると思います。たまにどこかの稲荷神社に行ってください。
僕は了解する。
ところで、この小さい狐がどこから来たのか?であるが、僕が神社でいただいたのか、過日の夢に現れた白狐が置いていったのかも知れない、とのことであった。
さらに導きが二つ。
眞名井に行ってお水をいただいて来てください。「種が尽きるから、早く取りに来い。」と言ってます。
あそこは人の色々な思いなどで穢れていますから、お水をいただく前にお酒で清めて下さいね。
さもありなん・・と思った。
混む時間帯を外して訪れる事にしよう。
だが「種」の意味については、師匠もわからないとの事であった。「尽きる」の意味も・・
これは僕が自分で見つけるしかないだろうね。
この眞名井は「自分事」、自分のための行動である。
二つ目。
気多大社に行って下さい。
詳しくは省くが、これは「神事(かみごと)」である。
何かのお役割がそこにあるということ。これも追々わかってくるであろう。
夕方近く、僕は師匠の元を後にした。
早速、この宿題に取り組もう。