![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/81587703/rectangle_large_type_2_c6fa2bc8f5dec2f108d6c089c4914600.png?width=1200)
水田の畦畔管理71 ~排水側に問題を抱える畦畔~
「熱中症に気をつけて下さい。」
ラジオニュースが、しきりにアナウンスしている。
気温は30℃を優に超えている。
だが、今日は風が涼しい。こういう時、身体は全然楽だ。熱中症は気温だけでは語れないのである。
さて、親方の指示により、4枚連続した水田の草刈りに入る。
ここは排水側が鉄道の軌道敷と隣接しているエリアである。昨年は、親方達の”本隊”が管理を行っていた。
遠目には、美しい景観である。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/81586530/picture_pc_c2608d099e362d42f1d3e80be10505ef.jpg?width=1200)
以下、「使用後」の写真しかないので、ご勘弁を。m(_ _)m
このエリア、排水側に問題を生じることが多い。
どういうことかって? 確認のため、近づいてみよう。
うむむ・・。畦の「天面」がなくなってしまっている。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/81586565/picture_pc_7a5cc9c82984138c7197c609acb3b0fd.jpg?width=1200)
本来、幅60cm程度の通路があるはずなのだが、それが失われ、三角形の斜面みたいになっている。
これはたぶん、長年の除草剤の影響。土中の根が失われ、拘束されなくなった土は風雨で崩れていく。その結果、このような形状になるものと考えられる。
![](https://assets.st-note.com/img/1656286062759-r2m6q5kOey.png)
下の写真では、左側が、崩れた土が溜まった部分。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/81586615/picture_pc_88d2c00bf7cb9d3829dbbeb7a14265a3.jpg?width=1200)
進んで行く。
手前(用水側)から80mくらいは、普通の植生が続く。だが、そこを過ぎたあたりから、植生に変化がみられる。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/81587002/picture_pc_6b1d0f3ba548ffa7e0ebebd9716e7bee.jpg?width=1200)
嫌な奴がいた。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/81586677/picture_pc_86f1c97534e0e10866b894c5f306a2fa.jpg?width=1200)
ヤブカラシ
根が深く、根絶が難しい「つる性」の多年生雑草だ。
根の断片から容易に再生する。
排水側から進出してきたようだ。
これは確認しないといけない。
案の定・・・
排水側は、つる草の巣窟となっていた。
ヤブカラシ
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/81586715/picture_pc_7d84acca794dca3e9c970a5ed3b46c68.jpg?width=1200)
クズ
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/81586774/picture_pc_35b03b2d0fbc5a636f077de5b384efe4.jpg?width=1200)
カナムグラ
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/81586809/picture_pc_a6459c7d9fe9dd6182f1ef4eaae9e9b9.jpg?width=1200)
ナワシロイチゴ
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/81586862/picture_pc_690950e9255e64d42b52a2b41aa186ff.jpg?width=1200)
「悪党」のオンパレードである。(笑)
全くもってひどい状況だ。おそらくこれらのつる草は、軌道敷と畦畔を行ったり来たりして、勢力を維持・拡大しているのだろう。
植物に、農地と軌道敷の「国境」はない。
今は、田んぼに水があるからいい。だが、これから「中干し(なかぼし)」のシーズンに入ってくると、こいつらは容易に水田に侵入し、イネに絡みつく。トラクターで耕運すれば、散らばって広がり、タイヤに付いて別の圃場にも拡散する。
早めに抑えないと、面倒なことになる。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/81586959/picture_pc_0088e95bd48cff9e65766569b80c0696.jpg?width=1200)
ここは、除草剤を使用するしかない。
使用する薬剤は、
アージラン液剤
一択だ。
イネ科雑草が生えてくる秋前に勝負をかける。つる草なき後、速やかに地表を草で覆うためである。
そう。冒頭に書いたとおり、除草剤の使用は慎重に行わなければならないのだ。
親方に状況を報告し、相談するとしよう。
・・・にしても、鉄道の軌道敷。
ひどい状態ですね。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/81586926/picture_pc_745d162ce0083d95fda91d662a90531f.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/81587040/picture_pc_9e865c343fcf586de1b0816774f85432.jpg?width=1200)