粗放的有機農業③ ~タイミングを計る~
4月も下旬に突入する。ボチボチ田植えも始まっている。
山では、ヤマザクラがとうに咲いている。
そう、
種まきの季節を迎えている。
さあ、ここで何を考えるべきか、noteしておこう。
当方は、北陸の中山間地。まず知っておくべきは、
統計的な気温
のこと。
「大体、このあたりの、この時期の気温はね~」って部分です。
この点についていうと、この地では、4月の下旬に、必ず、気温がグッ!と下がる日がある。今年のカレンダーでいうと、18日の週、あるいは25日の週。このあたりだ。
ホムセンにはもう、家庭園芸の苗が売られている。それを買って畑に定植した人が、この「寒さ」にやられて、苗をダメにする事例は多い。
「枯れてしもた~(涙)」と、再び苗を買って植え直すのがGW頃になる。
僕の知ってる苗づくりの農家さんは、この2回目の需要が「結構、いい金になるんや。」と言っている。
つまり、春まだ浅い時期の農業には注意が必要だ、ってことです。
なので僕は、「データ」である天気予報に加え、体で感じる空気感や、自然の移ろい、はたまた、他の農家さんとの会話の内容なんかを総合的に判断して、種まきのタイミングを計っている。
結果、4月第4週末の種まきは、「待ち!」と判断した。
よって種まきは、4月第5週以降の週末でのタイミングとなる。
次。
粗放的有機農業では、
「畑」という環境における、作物と雑草との共存
がポイントになる。なので、畑の雑草の生え具合が、重要な見極めのポイントになるわけだ。
種をまいて水をやれば、「時計」が動き出す。この時計は止められない。
作物は目を覚まして、生長を開始する。生育の条件が整わないと、しんどいわけですね。
そこで、畑を見てみよう。
トラクターで耕起したから、ってこともあるが、畝には草がまばらである。
当たり前か・・(笑)。
もっと草が欲しいところです。
今後、僕がまいた種は発芽し、根を下ろす。双葉が展開し、その後、本葉が出てくるが、この、本葉が展開する頃、作物は、種に蓄えられた養分を使い果たし、生育を畑の環境に依存することになる。
粗放的有機農業では、作物の根とその他の草の根が、
エンドファイト
を仲立ちとして連結されることで、養分供給のサイクルが確立されていく。
なので、草が欲しいわけ。
また、多分、この畑には、「ネキリムシ」がいると思うんだけど(笑)、他に何にも ”エサ” がなければ、そりゃ、作物を襲いたくなりますよねー、という思いもある。
畑の「低い」部分、つまり、水がありそうな部分には、こんな感じに草が芽吹いているから・・・
雨が降れば、畝のほうでも生えてくる可能性はありますね。
それに期待しよう。
ちなみに雨は、火曜日以降に降りそうな予報です。
でもまあ、「草」が生えるのを待ってるなんて、慣行農法ではあり得んお話である。(笑)
実に痛快ではないだろうか?
農業は、とかく「隣」の人のやることが気になるものである。
けれど、粗放的有機農業では特に、隣の人のやることに引きずられてはいけない。
それは「一つの情報」と思って観察しつつ、自然、そして、「生物」としての自分の感覚にフォーカスしよう。