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NHKホールで味わうクラシック 「LIVE!NHK Classic Fes. 2024」

毎週日曜日に楽しみにしているのが、NHKFMの「x(かける)クラシック」。

クラシックも好きですが、モデルの市川紗椰さんとサクソフォン奏者の上野耕平さんのおしゃべりも楽しくて、生で聞けない時も「らじるらじる」で聞き逃し配信を聞いています。

この番組の中で、昨年に続き、今年の11月もイベントが開催されることを知りました。

しかも今年は昨年よりグレードアップして、NHKホールから6時間半を越える生放送!

運よく観覧チケットをいただき、このお二人の他にコントラバス奏者であり企画や批評もされている布施砂丘彦さん、林田理沙アナウンサーがMCをつとめる「LIVE!NHK Classic Fes. 2024」に夫と出かけました。

林田理沙アナウンサーはニュース番組で拝見していますが、東京芸術大学のご出身だったのですね。

だから今回のMCも担当されたのかな、と思いつつ拝見しました。

長いプログラムの中で最初に登場したのはトランペット奏者の児玉隼人さん。

北海道釧路市出身の15歳!という若い方ですが、堂々とした伸びやかな演奏。
いくつもの大会で優勝され、すでに様々なオーケストラと共演し、ソロリサイタルも開催されています。

来年から学びたい先生がいらっしゃるドイツに留学される予定とのこと。

パガニーニの「24のカプリース」作品1から第24番イ短調、
プーランク「愛の小径」、
ジャン・バティスト・アーバンの「ベニスの謝肉祭による変奏曲」
(2−3曲めはピアニスの新居由佳梨さんの伴奏)
の3曲の演奏でした。

特に超絶技巧と言われる3曲めのどんどん音が紡がれる演奏が見事でした。

「2歳くらいから音楽は好きで5歳からコルネットを始め、その後クリスマスプレゼントでトランペットを手にしていつの間にか好きになっていた」
とのこと。

「ドイツで勉強して、将来はオーケストラプレイヤーになりたいので、ヨーロッパで演奏したいオーケストラに行ければ」
「オーケストラの作品は素晴らしいものがたくさんあって、
作曲者が書いた曲をオーケストラの中に入って演奏したい」
と話しつつ、機会があればソリストとしての活動にも興味がありそうな様子。

15歳なのに、将来についてもしっかり考えていることに感心しました。

その次は以前「x(かける)クラシック」の前番組の「きらクラ!」MCをされていたというチェロの遠藤真理さんの登場。

遠藤さんが今回のお相手に選ばれたピアニストの實川風さんは林田アナと東京芸大で同学年で、實川さんは学生時代から大活躍されていて
「名前が轟いていた」
とのこと。


林田アナも学生時代のことを思い出してか、演奏前に實川さんを紹介する時に思わず「實川さん」ではなく「實川くん」と呼んで慌てて訂正する場面もありました。

(ちなみに、上野耕平さんは實川さんの東京芸大の後輩に当たるとか)

演奏は
サン・サーンスの組曲「動物の謝肉祭」から「白鳥」
フォーレの「夢のあとに」
「夜想曲 第4番変ホ長調作品36」
ベートーベンの「チェロ・ソナタ第4番ハ長調作品102第1」、
岡野貞一(實川風・編曲)「朧月夜」。

優美な「白鳥」やピアノ独奏の「夢のあとに」も素敵でしたが、「おお!?」という意外さに驚かされたベートーベンの曲も面白くて。

實川さん編曲の「朧月夜」は温かな春の夜の空気が感じられるようでした。

遠藤さんと實川さんはお互いに相性の良さを感じておられるようで
真理さん「語りかけると必ず返してくれる」
實川「こちらも返すと返ってくるからさらに返しちゃう。」

寄り添うような、対話するような演奏が本当に素晴らしかったです。

その次に演奏されたのはギターの閑喜(かんき)弦介さんとコントラバスの西嶋徹さん。

閑喜さんはお父様からギターの手ほどきを受けたそうですが、誕生した時、お父様に「ギタすけ」と名づけられそうになったとか。

親戚の方に止められて「弦介」というお名前になったそうです。

様々に活躍されていますが、NHK大河ドラマ『光る君へ』の挿入曲も演奏されているとのこと。

この日の演奏曲は幅広くて、
バッハ「無伴奏チェロ組曲第3番ハ長調BWV1009から前奏曲」
バッハ「カンカータ「目を覚ませと呼ぶ声が聞こえ」BWV140」
レノン&マッカートニー「Blackbird」
武満徹「めぐり逢い」
リチャード・ロジャースの「My Favorite Things」。

「My Favorite Things」はわたしの大好きな曲ですが、ジャズアレンジが素敵でした。

「ギターとコントラバスの組み合わせってどうかな?」
と思いましたが、弦楽器同士、温かな音の出会い、とてもしっくり感じられました。

このあと長めの休憩に入りましたが、生放送なので、放送上は録音された演奏が紹介されます。
(七年ぶりにシャルル・デュトワさんがN響を指揮した2024年10月30日の録音。
ラフマニノフの「ピアノ協奏曲第2番ハ短調作品18」、聞き逃し配信で聞いてみたらすごかった!)

ロビーでは長丁場に備えて用意してきたおやつや軽食をとる方が多くいらっしゃいました。

長くなりましたので、続きは次回に。

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

*この日の放送はNHKの「らじるらじる」で聞き逃し配信を楽しむことができます。
https://www.nhk.or.jp/radio/player/ondemand.html?p=11X3L18QQY_01_4099910
2024年12月1日午後6:50の配信終了まで聞けるので、気になる方は是非お早めに。

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櫻木 由紀 Yuki Sakuragi
カフェで書き物をすることが多いので、いただいたサポートはありがたく美味しいお茶代や資料の書籍代に使わせていただきます。応援していただけると大変嬉しいです。