姉のような友達
SNSで人と出会うことも
楽しいことではあるのですが、
コロナ禍のため、
直接人と出会うことが難しくなって
久しくなりますね。
次の電子書籍を書くために
1997年の日記を読み返していると、
9−12月までハウスシェアして暮らしていた
同居人たちとの思い出も書かれていて
とても懐かしくなりました。
わたしとスペイン人のアナ、
そして英国人男子3名。
そのうちの1名は
途中でイタリアに引っ越して行き
新しい人がやってきましたが、
わたしはその入り替り前のメンバーが
好きでした。
わたしは当時から朝型で、
(いまほどではありませんが)
わたし以外のメンバーは
仕事をしていたこともあり
生活時間がずれていたので
ほぼお互いに合わない日もありました。
でも、たまたま誰かがテレビを見ながら
ご飯を食べていれば、
隣に座って一緒にご飯を食べたり、
一緒にパブに飲みに行ったり。
時には、
お互いに順番でご飯を作って
みんなで食べたり。
いま、一人の生活を続けていると
「おはよう」
「今日は寒いね」
のような短い会話でも
人と暮らしていたことの
あたたかさを懐かしく思い出します。
たまたま一緒に暮らしていた
同居人どうしではありましたが、
やはり一種の家族でもあり、
特にスペイン人のアナは
「姉がいたらこんななのだろうな」
という、ありがたい友人となりました。
ある日、9月から学んでいたカレッジで
いつもの先生が病欠で
代わりの先生がきたことがありました。
いつもの先生とは違って
物言いのはっきりした人で、
その時のわたしにグッサリくることを
おっしゃったのです。
いつもなら
大して気にもせずにやり過ごすのですが
なぜかその日のわたしには
かなりきつく突き刺さり、
気持ちがどーんと沈んで、
やりきれない気持ちになったのです。
その日の夜、
アナにそのことを話してみました。
すると彼女は黙ってわたしの話を聞いてくれ
こういったのです。
「ユキ、
自分では気がついてないかもしれないけど、
一人でイングランドで暮らしていて、
日本の家族やお友達が恋しいのかもよ。
そういう寂しい気持ちを我慢していると、
今日みたいなことがきっかけになって
我慢している辛い気持ちが
出てきてしまうのかもしれない。
一人でいる時に泣いたり、
『寂しいな』
って思ったりしてもいいのよ。」
びっくりしました。
そうか。
そうなのかもしれないな。
そんな風に言ってくれた彼女に
感謝しました。
アナ自身も
スペインの家族と離れて暮らしているので
そんなところまで察してくれたのだと思います。
それにしても、
わたしの家族以外に
そんな風に言ってくれる人がいようとは。
一緒に暮らしていたから
なおさら家族のような友人になれた、
という特殊事情もありますが、
「これから、
アナのような友人に出逢えるだろうか」
と思います。
今はご縁がある方との間柄を
これまで以上に大切にする時なのかも
しれませんね。
今回も最後まで読んでいただき、
ありがとうございました。
*最初の写真は
当時ハウスシェアしていた家です。
小さな部屋も、住めば都でした(^^)
*電子書籍新刊
「1997〜英国で1年暮らしてみれば〜Vol.5」
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