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フォニックスとリーディングの段階的学習:子どもの英語力と思考力を育てるアプローチ

こんにちは。Little Readers Clubという屋号で活動しているユウキです。

英語圏で広く実施される「ガイデッド・リーディング(Guided Reading)」という、絵本を使った英語のリーディングの指導法を日本での教育に取り入れるべく活動を行っています。

今までの投稿でも触れていますが、、英語学習において、フォニックスとリーディングはとても大切な要素です。子どもたちが英語を効果的に学び、思考力を育てるためには、適切なタイミングで適切な方法を導入することが大切です。
従い、色々な本などでも紹介されていることではありますが、今回は、フォニックスとリーディングの段階的学習について、年齢ごとのアプローチを紹介します。


幼児期(0〜4歳):音声への慣れ

この時期は、英語の音声に慣れることが大切です。例えば;

  • 英語の歌やリズム遊び: 簡単な英語の歌やナーサリーライムを聞かせることで、英語の音やリズムに自然に触れさせる。

  • 絵本の読み聞かせ: 絵本を通じて、英語の音声と文字を同時に体験させることができます。YouTubeの音源でももちろんOKです。

この点、よく言われることですが、本当に重要で、、

日本語学習ではありますが、我が家の例をお話しさせてください。

7歳の娘は日本語が不得意(英語話者)で、絵本を読ませると変なイントネーションになってしまいます。したがって、私が一文を読み、それを娘が繰り返す、という音読をずっと練習しています。

日本語は文字と音が一致しているので、英語より読みは楽ですが、日本語でもイントネーションが変わるととたんに意味が伝わりにくくなります。

娘の日本語は、大人の私が聞けば、何を言っているのか文脈上の意味を駆使して理解しますが、お友達には伝わりにくくてフラストレーションを感じているようです。

表音文字の英語は日本語より音をより大事にしますから、リズム、イントネーション、ライミング、アリタレーションは非常に大切です。

文字を読んで理解できない年齢だからこそ、音から入っていくことでより集中的に耳を鍛えることができます。

保護者さまが英語絵本を正確な発音やイントネーションで読むのは至難のわざです。もちろんネイティブレベルである必要はないのですが、それでも抵抗のある方もおられると思います。

YouTubeなどの音源を参考にして練習したり、YouTubeの動画を使用することでも全然問題ないので、ぜひ取り入れてみて頂けるといいと思います。

0歳児から音を聞かせていたところ、2-3歳児で英語の単語が出始める、などはよく聞く話です。

幼児期後期(5〜6歳):フォニックスの基礎

5〜6歳になると、フォニックスの基礎を導入し始めるのに適した時期です。同時に、簡単な形で批判的思考を促す活動も取り入れることができます。

この年齢の子どもたち、大人が思うよりもずっと物事を理解して自分なりの考えを形成しています^^

  • アルファベットの音: 各アルファベットの音を教え、それらを組み合わせて簡単な単語を作る練習を始めます。

  • 絵本を使った思考促進: 絵本の読み聞かせの際に、「なぜそう思う?」「次は何が起こりそう?」といった簡単な質問を投げかけます。

英国では5歳(Receptionと呼ばれる、小学校0年生のような位置づけの教育準備期間があります)からフォニックスを始めます。

ただ、フォニックスをただ単にア、ブ、、などやるのは、5歳には既につまらないものです。加えて、これを保護者さまが家庭でやるのは無理があります。

英国では学校環境だから子供たちが取り組めるもので、日本の家庭でやるとすると、「パパママ、これつまらないよ」「ほかのお遊びしたい」となると思います。

おすすめは、有名なものですが、YouTubeのAlphablocksです。我が家も英国でこれを見ており、学校の勉強でついていけなくなってもこれで乗り切りました。
元々BBC発のですので、かなり英国の英語ですが、、

ちなみに数字も好きですが、確実にNumberblocksのおかげです。YouTubeは教育教材にはなりえないと思ってしまってましたが、本当に助けられました。

例えば、こちらの動画。最初はAからアルファベット順に始まり、4分あたりから過去投稿にも記載した順番でフォニックスがはじまります。

1日2-3文字が学習の限界ですから、2-3文字ごとに動画の練習をして、大文字・小文字を書く練習をしてみる。慣れてきたら動画で紹介された単語を書く練習をしてみる、など(ワークブックもあるようですね)。

動画の難点の1つは、「保護者さまが子どもたちの発音の評価ができない」というところでしょうか。

この動画、子どもたちが見て楽しむだけでも良いのですが、実際に子どもたちにも声を出してもらい、保護者さまもそれが出来ているのかどうか判断できたほうがいいですよね。

そういう時におすすめなのが、保護者さま向けの動画です。
無償ではないのですが、Udemyのこちらの動画などおススメです。他にもいろいろな先生がいらっしゃると思います。
(もちろん私はこの方の回し者ではありません、、)

Udemy、しょっちゅう80%OFFなどのキャンペーンをやっており、1,500円くらいで買える期間があります。
保護者さまがもしご不安なら、こういうものを使うのもいいかと思います^^

https://www.udemy.com/course/complete-jolly-phonics-course/learn/lecture/24200240?start=0#overview

小学校低学年(6〜8歳):フォニックスの本格的学習とガイデッド・リーディングの導入

この年齢になると、フォニックスをより体系的に学び、同時にガイデッド・リーディングを少しずつ導入して批判的読解力を育成します。

  • フォニックスルールの学習: サイレントeなどもう少し複雑なフォニックスルールや、サイトワードを学んでいきます。

  • デコーディング練習: 未知の単語を音声化する練習を通じて、英語の基礎力を更に高めていきます。

  • 多読の導入: レベル別の多読本を活用し、読書の習慣を付けます。

  • ガイデッド・リーディング: レベルに適した本を使用し、音読の練習・内容理解と批判的思考を促す質問を交えながら読み進めます(←ただ、このガイデッド・リーディングの指導を家でやるにはどうすべきか、というところを思案しており、、、(重たいので)。もう少しまとまったら改めて記事にしたいと思っています)

この段階では、系統的なフォニックス指導と並行して、年齢に適した内容の本を用いたガイデッド・リーディングの取入れを行います。繰り返しになりますが、このあたりもう少しまとめられたら記事にしたいと思っています^^

小学校中学年(9〜10歳):リーディングスキルと批判的読解力の向上

フォニックスの基礎が身についたら、より高度なリーディングスキルの習得と批判的思考力の強化に焦点を当てます。

このくらいの年齢で自力で本が読めるようになると、保護者さまもグッと楽になるかと思います。

語彙力の強化: 文脈から単語の意味を推測する練習や、同義語・反義語の学習を通じて語彙を増やします。

  • 多読の継続: レベル別の多読本を活用し、読書量を増やしていきます。

  • ガイデッド・リーディングの継続: 読解スキルを向上させるべく、主題の把握、要約、推論など、様々な読解スキルを身につけて行きます。

この時期は、読書の楽しさを感じながら、徐々に難易度の高い文章に挑戦し、同時にガイデッド・リーディングを通じて批判的思考力を育てていくことが重要です。

まとめ

フォニックスとリーディングの学習は、子どもの年齢や発達段階に応じて段階的に進めることが重要ですが、同時に批判的思考力の育成も早い段階から取り入れることが可能です。

特に日本の子どもたちにとって、英語学習が「つまらない」ものにならないよう、年齢に適した内容で言語レベルの低い教材を選びながら、ガイデッド・リーディングなどの手法を用いて学習を進めることが重要です。これにより、英語力だけでなく、思考力や表現力も同時に育成することができます。
個々の子どもによって発達の速度は異なるため、柔軟に学習計画を調整することが大切です。
また、常に楽しみながら学ぶことを心がけ、英語学習に対する前向きな態度を育てることが、長期的な継続学習につながります。

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