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音楽のルーツ、名盤のご紹介-02 / 70年代、80年代のUKロック、UKパンク

70年代、80年代のUKロック、パンクの流れ

私が持っているレコード盤から自身のルーツとなるアルバムをご紹介。
前回のR&R、ブルース編に続き、今回はその後出会ったUKパンクロック辺りについてご紹介します。

R&Rに出会いそこから泥臭いブルースへと遡る様に聴いていくのと同時に、ブリティッシュロック、ブリティッシュパンクなどを聴く様になる。
反体制的な思想とDIY精神に興味を持ち、音的にもイギリスのダークでウェットな感じが好きでブリティッシュサウンドに惹かれていく。



The Damned / "Damned Damned Damned"

1977年リリース、デビューアルバム。
ダムドは3大UKパンクの一つとして今もなお現役として大きく使命を果たしたバンドの名盤。私の手持ちのレコードは盤面にプリントしてあるピクチャーレコードとなる。

ピストルズも聴いたけれど、やはりダムドが好きだ。
テンションあがるのはやっぱりB面#1"New Rose"と、The Stoogesの"Fan House"収録曲"1970"をカバーした"I Feel Alright"は今聴いても良い。


The Clash / "Combat Rock"

1982年リリース5thアルバム。
名盤"London Calling" 、"白い暴動"(White Riot)もモチロン好きなのだが、ここはあえてオリジナル・メンバーが揃っての最後のアルバムである、一番よく聴いた当アルバムをあげておきたい。


Patti Smith / "Radio Ethiopia"

1976年リリース 2nd.アルバム。
ブリティッシュではないが、パンクの女王と言えばこのPatti Smith。異端とも呼ばれたが私的には絶対外せないアルバム。学生時代から男性ボーカルの曲ばかり聴いてたり、カバーしていたのだがパティは例外。初めて憧れた女性ボーカルだと思う。
この2ndアルバムは異色な作品と位置付けられているが、タイトルにもなっているRadio Ethiopiaを聴いた時本当に衝撃でドンピシャにハマった。自分もこんなダークでクールな音楽やりたいなぁなんて思ったりもしていた。形は違うかもしれないけれど、影響受けているはず。

付随しての紹介になるが、2005年にパティとマイ・ブラッディ・ヴァレンタインのケヴィン シールズの奇跡のコラボでのライブ音源"The Coral Sea"も併せて記しておきたい。
ケヴィンならではの幻想的ギターワークにレクイエムとも言える緊張感あるポエトリーリーディングはルーツというより今現在の自分にもダイレクトに影響受ける世界観とも言える。



BUZZCOCKS / "Another Music In A Different Kitchen"

1978年リリース、デビューアルバム。
マンチェスター出身、1976年結成のBUZZCOCKS。

当時パンク・ロックの影響が及んでいなかった地元マンチェスターに彼らはピストルズを招致するライブを実現。観客はわずか42人だったが、その中には後にジョイ・ディヴィジョンやスミスの結成前メンバーなどがおり、マンチェスターの音楽シーンを活性化させる契機となった。と言われている。
そんな彼らのファーストアルバムは、これぞブリティッシュサウンド、疾走感あるサウンドの中にポップな要素がうまく織り込まれた抜群のセンスを持つパンクロックの真骨頂ともいうべきアルバム。



G.B.H. / "No Need to Panic"

1987年リリース。ほんとは1st"CITY BABY ATTACKED BY RATS"アルバムといきたいところですが、あえての4thアルバム。
DISCHARGEの"Hear Nothing See Nothing Say Nothing"と迷ったがこれを選ぶ。比べてR&Rぽさがあってちょっと軽い感じもするが、これを聴いてると学生の時の感じを思い出す。


Frenzy / "Hall of mirrors"

元シャークスのスティーヴ・ホワイトハウス率いるUKのサイコビリー・バンドFrenzyの'84年にリリースされた1stアルバム。
The Jamなどのモッズの流れから2トーン、ロカビリー、サイコビリーなども聴く中The CrampsやThe Polecatsと並びよく聴いてた。カバー曲"Surfin' Bird"は今でも聴くとテンション上がってしまう。


Skatalites - Jackie Opel / SKATALITES FEATURING JACKIE OPEL

ジャマイカのスカ・バンド"スカタライツ" 1989年リリース。
ジャッキーオペルをフィーチャーした楽曲とスカタライツのインスト楽曲をコンパイルした編集盤はもう最高にハッピーになれて本当に好きなアルバム。アナログ盤はほとんど見かけないからもしかしたら貴重かもしれない。

ロカビリー、2トーンの流れからレゲェ、スカを聴く様になり彼らに出会ったのだが、最初は彼らのカバー曲"RINGO"(リンゴ追分)はここには入ってないが大好きでよく聴いた。The Trojansなどもカバーしているが、スカタライツのノリが好きなのだ。


INU / メシ喰うな!

1981年リリース、町田町蔵率いるINUのデビューアルバム。
80年代の日本ロックシーンでパンク色の強いニューウェーヴ・ロックあたりに位置づけられる作品だと思うが、ダントツの傑作と言える。
INUはこのアルバムリリースの3ヵ月後に解散してしまい、その後"牛若丸なめとったらどついたるぞ!"(1979年3月25日の渋谷・屋根裏のライブ音源。1984年リリース)もアナログ盤も探して聴きまくった。
ポップなフレーズの中に町蔵の怒りを表すような叫びのボーカル、歌詞が秀逸。

おまえらは全く自分という名の空間に 耐えられなくなるからといってメシばかり喰いやがって メシ喰うな!メシ喰うな!メシ喰うな!

INU / メシ喰うな!

タイトルにもなっている"メシ喰うな!"は心の奥を抉るように突き刺さり、その奇異なテンションで聴くものをトリップさせる。
彼は当時18才。もう天才か。
このパンクでダークでトンがった彼の音が、私の表現の源になっているとも思う。


[予告]

次回の私の音楽ルーツ、名盤パート3は、80~90年代UKロック、シューゲイザーについてご紹介しようと思います。


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