黒海の見える丘【トルコ旅行記1】
こんにちは!yukiです。
今回から、
旅はトルコに入っていきます。
カッパドキア、サフランボル、イスタンブールと、
世界遺産ばかり巡る旅となりました。
今日は、
ジョージア→トルコと移動して
最初に行った海沿いの街を紹介します。
楽しんでいただけますように!
嵐の中で
隣国ジョージアからトルコに入国したとき、
まるで拒絶されているかのように
嵐が吹き荒れていました。
黒海から吹き寄せる強風によろめき、
びしょ濡れになりながら、
トルコ側でミニバスに乗り込みます。
ほっと一息つきながら、
結露したガラスに滲む海を眺めます。
トルコ。
その名前を聞いて、
どんなイメージが浮かぶでしょうか。
よく言われるのは、
「トルコは、
ヨーロッパから見たらアジアで、
アジアから見たらヨーロッパみたいな国」
ということです。
(トルコの人からしたら、
そんなこと言われるなんて
たまったもんじゃないかもしれませんが…汗)
イスタンブールをタテに貫くボスポラス海峡と、
マルマラ海とエーゲ海をつなぐダーダネルス海峡が、
アジアとヨーロッパの分水嶺となっているのです。
乗り込んだバスは、ひたすら、
灰色の海を横目に走っていく。
「トラブゾンに行くなら、
ここで乗り換えだよ」
ある町のバスターミナルでそう言われ、
外に出て乗り換えました。
雨はまだ降り続いている。
辺りは薄暗くなり、
だんだんと海が見えなくなっていきます。
やがてすっかり暗くなったころ、
トラブゾンに到着しました。
暗くてよく分からないけれど、
なんか街が整然としている感じがする…。
目星をつけていた宿にチェックインすると、
安宿のわりには高層の部屋に
案内してもらえました。
ホットシャワーの至福にうなり、
道端の売店で買ったリンゴとパンを食べて
バタンと眠りについたのでした。
坂の街トラブゾン
翌朝。
カーテンを開けると、
まぶしい光が差し込んできます。
無数の屋根の向こうに、
深い青の黒海が見えました。
とっても良い天気!
今日1日トラブゾンで過ごしたら、
夜行バスでカッパドキアへ向かう予定です。
チェックアウトして、
荷物はフロントで預ってもらいました。
外に出てびっくり。
昨夜はよく分からなかったけれど、
なんだこの明るい雰囲気は!
イランもコーカサスも
だいぶ整然としてましたが、
さらに洗練されている感じ…
なんなの、これ…
アジアじゃないでしょ…
まるで初めて上京してきたみたいに、
唖然としながら歩いてしまいます。
驚きつづけてお腹が減ったので、パンを。
パン屋さんもすごく多い印象です。
海と反対側へ歩いていくと、
ちょっとアジアっぽい雰囲気もあって、
なんだかホッとしました。
綺麗なところも好きなんですが、
今は(薄汚れた)バックパッカーだし、
もうちょっと泥くさい旅がしたい…
これからヨーロッパも行く予定だけれど、
楽しめるのだろうか?
一抹の不安が胸をよぎります。
さて、トラブゾンは坂の多い街なのです。
せっかくなので街を見渡したく、
街中から見える高台に
登ってみることにします。
どんどん登っていくと、
街と海を見渡せる展望台に到着します。
うわあ…いい眺め…
こんなところで
お茶できるなんて、最高ですね!
古いキリスト教の聖堂にも行ってみました。
ここしばらく、コーカサスの
独特なフォルムの聖堂ばかり見ていたので、
なんだか新鮮な感じ。
現在のトルコ領域は、
中世の長いあいだ、
東ローマ帝国(ビザンツ帝国)の
支配下にありました。
その時代、
各地に教会が作られたのです。
のちにイスラム勢力が覇権を握ってからは、
教会はモスクとして利用されたのだそう。
天井の古い絵画に、
時の流れを感じます。
突然の再会
中心部へ戻ってきたとき、
信じられないことが起こりました。
人の多い繁華な路上で、
ばったりと旅仲間に再会したのです。
アルメニアで出会った、
フォトグラファーのケイさんでした。
「信じられないことが
起こるもんですね!」
「いやあ本当に驚いたよ!」
せっかくなので食事でも、と
近くにあった食堂に入りました。
「ケイさん、
マルカンの人々には会えたんですか?」
マルカンとは、アルメニアで
外界との接触を絶って暮らしている、
ちょっと異質な民族です。
「村には行けて、一泊したんだけど、
写真撮らせてもらうのは厳しかった…。
そのあとエレバンのリダの家に戻って、
1週間くらい沈没してたんだよ笑」
「ああ、そうだったんですね!
リダの家、居心地良かったですもんね笑」
ケイさんはこれから、
トルコをゆっくり巡ったあとに
帰国するのだそう。
お店の外でお別れします。
「良い写真が撮れるといいですね。
それでは、良い旅を!」
「ありがとう。
yukiくんも良い旅を!」
宿で荷物を回収し、
ゴマ付きパンのスィミットを買って、
バスに乗り込みました。
トルコのバスでびっくりしたのは、
まるで飛行機のような
飲みものサービスがあること。
座席に液晶画面もついてます。
まじで飛行機か笑
イスも広くてゆったりだし、
道路もめっちゃ整備されてるし、
快適すぎる。
・・・ただ、トルコに入って、
交通費やその他の物価が
跳ね上がったのも実感しました。
トルコからポーランドまで、
東欧を旅していくつもりなので、
どんどん物価は上がっていくと思われます。
(※なお、この数日後、
東欧へは行かない判断を
することになります)
ヨーロッパとアジアの狭間。
トルコの旅は始まったばかりです。
最後まで読んでいただき、
ありがとうございました。
それでは、今日も良い1日を!
(この記事は、2016年の旅を
“旅行記”としてまとめたものです)
【関連記事】