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第62回 NFTというグローバルのコミュニケーションツールを使ったコミュニティーなのだから、グローバルにリーチできるアクションを選んだ方がいい!

『CHIMNEYTOWN DAO』は、僕が死んだら終わるコミュニティーにしたくない

ご存知の方も多いかと思いますが、僕は『西野亮廣エンタメ研究所』というオンラインサロン(オンラインコミュニティー)を運営しています。

西野亮廣エンタメ研究所は、西野が考えるエンタメの未来や、現在手がけているプロジェクトを、まだ公開できない構想の段階から共有

このコミュニティーって、僕が毎朝2000〜3000文字の記事を投稿して、それを軸にアレやコレやと動いているコミュニティーなので、言ってしまったら、僕が死んだら終わるコミュニティーなんですね。

だけど、僕は、僕の人生で完結するような規模のエンタメにはあまり興味がなくて、もっと100年とか、200年とか、300年スパンで、大きなものを作りたいし、若手スタッフを雇っている以上は、やっぱり僕が死んだ後も背中を押してやりたい。

そう考えると、僕が死んだ後も活動が止まらない(新しいエンタメが生まれ続ける)仕組みを今のうちから作っておく必要があると思って、最近、『CHIMNEYTOWN DAO』というコミュニティーを作りました。

「心臓のNFT」を買われた方がここに参加していて、今は4000人ぐらいが在籍しています。

オンラインサロンと違うのは、「『CHIMNEYTOWN DAO』には西野亮廣はいない」ということですね。
中に入りたい気持ちをグッとこらえて、本当に中に入っていません。
入ったら入ったで、どうせハンドリングしてしまうので。

なので、ある程度の方向性は作りますが、その目的地に向かうためのプロジェクトをどう動かして行くか?みたいな具体的なことは「CTD(チムニータウンDAO)」のメンバーにお任せしています。

このCTDとの関わり方(自律分散型組織におけるリーダーの立ち回り方)については、9月13日のオンラインサロンで超絶神記事を投稿したので、是非、ご覧ください。

世界戦を見越すなら「IPの開発」を先にしたほうがいい


さて、そんなこんなで、いよいよジワジワと動き始めたCTDですが、CTDが今後、どこに向かえばいいのか?
「チームとして、何を獲得しにいかなきゃいけないのか?」
ここは、すっごくザックリとでいいので、共有しておいた方がいいと思います。

そして、これは日本のあらゆるチームにも共通している課題だと思うので、盗み聞きしている方にも共有しておきたいです。

結論から言うと「IPを持っていないと話にならん」ということです。
ここでいうIPというのは、キャラクターや世界観やストーリーの知的財産権ですね。

・人口はそこそこ多いけど、ほぼ全員日本語しか使えない。

・人口はそこそこ多いけど、大体お爺ちゃんお婆ちゃん。

・あんまりお金を持ってない。

そんな日本人が、世界戦に出る時に持ち合わせることができて、そして、結構、戦場で役に立つ武器って、もう一つで「IP」なんです。
結構な人が、まず一歩目にサービスの開発を始めますが、世界戦を見越すなら「IPの開発」の方が先です。
強力なIPはパスポートそのもので、世界のあらゆる場所にアクセスできるので。

強いIPがあれば、どの角度からでもシュートを狙える

こういうことって、あまり話に上がってきませんが、今、フランスで公開されている『映画 えんとつ町のプペル』も、あれ、フランスの映画会社に上映権を販売しているんです。
強いIPさえ持っていれば、どの角度からでもシュートを狙える。

繰り返しになりますが、コミュニティーができたら、まず最初に「何する?」みたいな議論がおこなわれて、まず上がるのは、皆がイメージできるようなサービスなんです。

自分の身の回りにあるような「お店」だとか、あるいは「イベント」だとか。
それはそれですっごい重要なんですけども、それは、どこまでいっても自転車操業なんです。
続けていくうちに、必ず「あれ? なんか去年と同じことをやってるな」になるし、そして、活動範囲も会話の規模もあまり大きくなっていかないことに気づく。

今の日本の感じを見る限り、Web3っぽいこと(NFTまわりで)で完結させちゃダメで、DAOでガッチガチにIPを取りに行って、そのIPを使って、世間(世界)の皆様が知っているようなコミュニティーにアタックした方がいい。
「DAOで作った作品(DAOで獲得したIP)でカンヌ映画祭に出る」みたいなことです。

海外に出てみると、日本のIPは進出している
で、ちょっと、横文字が続いて嫌なのですが、海外に出てみると、日本のITは全くといっていいほど目にしませんが、IPはよく目にするんですね。
「ドライブマイカー」だって凄かったし、ポケモンも鬼滅も凄い。
サンタモニカのビーチの売店でも日本のIPを見ました。
もはや、「ホントに権利をとってるのかよ」というぐらいの(笑)
でも、それぐらい日本のIPは進出しているんですね。
具体的に言うと、海外で目にする「日本」は、車と料理とIPです。
で、「車」を今から作るのは難しいと思うので、僕らが狙えるのは「料理」と「IP」ぐらい。
せっかくNFTというグローバルのコミュニケーションツールを使ったコミュニティーなのだから、どうせならグローバルにリーチできるアクションを選んだ方がいい。
そんな中「IP」というのは、日本に残された最後の選択肢だと思うので、今よりも、もう少しだけ目を向けてみるといいかもしれません。

西野亮廣

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