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第161回 今更だけど、魅力的なプロセス(ストーリー)を見せることが、結果的にロングスパンの広告になっていて、そのストーリーを追い続けてきた視聴者は商品を買わずにはいられない

1年後の公演チケットが即完! これぞ、プロセスエコノミーの正解!

西野亮廣が、2025年夏のミュージカルに向けて動画配信開始。「総製作費4億越えの裏側」を見せていく!

今日は【出口に商品を置いて、YouTubeでプロセスを売るビジネスモデル最強】です。

魅力的なプロセスを見せることが、結果的にロングスパンの広告になる

結論から先に言うと、「今さらだけど、YouTubeでプロセスを見せて、感情移入してもらって、出口に商品を置くビジネスモデルって上手く回せば最強だよね」という話です。

たとえば、『BREAKING DOWN』だったら「試合決定までのイザコザを見せて、試合はPPVで販売」とか、『Nontitle』だったら「事業を立ち上げるところをリアリティーショーで見せて、最後に商品販売しちゃう」みたいな。

魅力的なプロセス(ストーリー)を見せることが、結果的にロングスパンの広告になっていて、そのストーリーを追い続けてきた視聴者は商品を買わずにはいられない。

これはまぁ、『モーニング娘』時代からある手法でべつだん目新しいやり方でもないのですが、でもやっぱり今、電車なんか乗っていると、乗客は吊り広告には目もくれず、スマホで『BREAKING DOWN』という広告をひたすら見ているわけで、ここは勝負あった感じがします。

ポイントは「プロセスを売っていった方が良いことは分かっているんだけど、そもそも、自分が取り扱っている商品ができるまでのプロセスって面白いっけ?」というところかなぁと思います。

『BREAKING DOWN』なんかは開始1秒で沸点までいってくれるんで、どう考えてもテンポが良いし、次から次へとストーリー(因縁)が生まれるので、このビジネスモデルにはドンズバな気がしますが、じゃあ例えば、「割り箸ができるまでのストーリーは面白いのか?」というと、そこはチョット難しくて、もちろん面白い部分もあると思うけれど、「毎週、ドラマが生まれる」ということはあまりなさそうです。

残念ながら「売れるプロセス」と「売れないプロセス」は確実にあって、今日ここでお話ししたいのは「売れるプロセスを持ち合わせているのに売ってない」という業界が全然あるなぁということ。

「動画の撮影・編集代確保」と「撮影お断りの俳優さん」


そのうちの一つが実はミュージカル業界だと思っていて、先週からファミリーミュージカル『えんとつ町のプペル』の裏側密着ドキュメンタリーがYouTubeで始まりましたが(毎週金曜・西野亮廣ch)、オーディションのところからカメラを回していたら、ミュージカル制作というのは当たり前だけどドラマが結構あるんですね。

ファミリーミュージカル『えんとつ町のプペル』は2025年の夏にあるんですけども、僕らはこの密着ドキュメンタリーを「来年の夏の公演が始まるまで1年間配信し続ける」と決めていて、これはやっぱり大きいんです。

チケットの告知はここでできちゃうし、あとYouTubeはECサイトも紐付けられるので、つまるところ公演の1年前からグッズを売り続けることができる。

どう考えたって強いビジネスモデルなのですが、多くのカンパニーがこれができていないんです。

おそらく理由は二つで、一つ目は「動画の撮影・編集代を確保できない」ということ。
やっぱり映像や音声が安っぽかったら見る気にはなれないので、ここは「餅は餅屋」でプロにお願いした方がいいのですが、プロにお願いすると、その分、お金がかかっちゃう。
ミュージカルはただでさえ資金難なのに、「さらに動画の撮影・編集のお金を」となると、まぁ大変です。

「ここのお金をどう確保するか?」というのが大きな課題です。

もう一つは「俳優さんが撮影を嫌がる」というのがある。

「お客様には完璧なものを見せたい」とか「みっともないところは見せたくない」と考える俳優さんは全然いるし、女優さんの場合だとメイクの問題もありますね。
やっぱり「撮影される」となると、女優さんは、しっかりメイクをしたいところです。
以上の理由から「撮影お断り」の俳優さんは少なくありません。

「これをどう突破するか?」という話なのですが、まずは「キチンと話し合う」ということをやった上で、それでも「制作過程の撮影はNGです」という俳優さんには、今回はお声がけしない…というのが正解です。

これは凄くシビアな話なのですが、たとえば今回の公演の規模だと、「制作過程の撮影はNGです」という俳優さんが一人いるだけで、集客でいうとウン千人〜1万人、売上でいうとウン千万円〜ウン億円レベルで変わってきてしまって、そこを天秤にかけると「今回は無かったことに」という答えにどうしてもなってしまう。

今回のファミリーミュージカル『えんとつ町のプペル』が大きな結果を出せば、「ウチもあの手法で!」「ウチもあの手法で!」と手を挙げるカンパニーが出てくると思うのですが、その時に、「制作過程の撮影はNGです俳優さん」の立ち位置というのは非常に難しくなってくるだろうなぁというのが僕の見立てです。

ファミリーミュージカル『えんとつ町のプペル』の密着ドキュメンタリー、今週は主人公のルビッチの最終オーディションとなっております。

金曜20時配信。是非、ご覧ください。

動画スポンサーさんも随時、募集しております。

【『えんとつ町のプペル』密着ドキュメンタリーはこちら】

西野亮廣

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